【7月30日夕】BTC6.4万ドル膠着、ETF月間流入は過去最少に

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ビットコイン(BTC)は日本時間7月30日夕方、6万4,000ドル前後(1ドル=約164円換算で約1,048万円)で小動きを続けている。前夜の米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後、値幅は狭く、7月のBTC現物取引高は2023年11月以来の低水準にまで細った。この「夏枯れ」のなか、日中のアジア時間では韓国が2027年の暗号資産課税開始を正式に確認し、日本政府は成長戦略に「オンチェーン金融」を明記。制度面の動きが相次いだ一日となった。今夜は米コアPCE・GDPとアップル、アマゾンの決算が控える。夕方時点の要点を整理する。

主要マーケット動向:低出来高のなかBTCは6.4万ドルで膠着、変動の「圧縮」進む

BTCは7月30日20:00前後(JST)にかけて6万4,000ドル前後で推移している。米東部時間の同日早朝には6万4,400ドル台をつける場面もあり、FOMC通過後も6万4,000ドル近辺での底堅さを保つ(CoinDeskFortune)。イーサリアム(ETH)は約1,900ドル(約31万円)、リップル(XRP)は1.00ドルの心理的節目を上回って推移し、暗号資産全体の時価総額は約2兆2,000億ドル規模を維持している(InteractiveCryptoFXStreet)。

特徴的なのは商いの薄さだ。K33リサーチによれば、7月のBTC現物出来高は2023年11月以来の低水準となる見込みで、24時間の出来高は約279億ドルにとどまった(InteractiveCrypto)。値動きが狭いぶん、日足のボリンジャーバンドは1月以来の幅の狭さまで収縮しており、CoinDeskは「圧縮されたバネ」に例えて、近く大きな方向感が出る可能性を指摘する(CoinDesk)。市場では「200週移動平均線に近い6万3,300ドルが審判役。ここを維持すれば横ばいも底堅さと読めるが、6万2,500ドルを割れば6万ドルが弱気派の標的になる」(Marex)との声が出ている。FOMC後の値動きでは、 BTCとETHの乱高下により約2億8,600万ドルのレバレッジ取引が清算された(CoinDesk)。加えて、米国の対イラン攻撃を受けた原油急騰と、30年物米国債利回りが2007年7月以来の高水準にあることも、上値の重しとして意識されている(CoinDesk)。

重要ヘッドライン

韓国、暗号資産に22%課税を2027年1月から確定——対象は1,300万人超

韓国のク・ユンチョル副首相兼企画財政相は7月29日、国会企画財政委員会で、たびたび延期されてきた暗号資産への課税を予定通り2027年1月1日に開始すると明言した。年間250万ウォン(約27万円)を超える売却益に対し、地方税を含め合計22%が課される見通しで、世界有数の市場である韓国の1,300万人超の投資家に影響するとされる(CoinpediaThe Crypto Times)。一方、野党が提出した課税撤廃法案は国会の常任委員会に付託されており、施行の是非を巡る与野党の綱引きは続く。日本でも申告分離課税を含む税制見直しが議論されるなか、隣国の動向は先行事例として注視される。

日本政府、「オンチェーン金融」を成長戦略に明記——金商法移管も成立

日本政府は7月21日、成長投資を促す金融戦略(資産運用立国のアップグレード)を取りまとめ、ステーブルコインやトークン化預金といった「オンチェーン金融の推進」を初めて明記した。利用者保護を前提に、官民連携でのロードマップ作成や決済高度化プロジェクトを通じたユースケース拡大、分散型金融(DeFi)のリスク低減策の点検などを掲げる(内閣官房)。制度面では、暗号資産の取引規制を資金決済法から金融商品取引法(金商法)へ移管する改正法が7月15日に成立済みで、不公正取引規制の強化やサステナビリティ開示の義務化などが盛り込まれた(投信まるごとニュース)。金融庁は暗号資産事業者のサイバーセキュリティ調査報告書も公表しており(あたらしい経済)、国内の制度整備は着実に前進している。

アジア半導体株は底堅く、業界再編の動きも

アジア時間では、サムスン電子の営業利益が前年同期比で大幅増(一部報道で約250倍)となったことを受け、半導体株が底堅く推移し、リスク資産全体のムードを下支えした(CoinDesk)。一方、暗号資産業界では取引所Lunoが自動化推進と個人取引の減少を背景に人員の約2割削減を発表するなど、夏場の商い低迷を映した合理化の動きも出ている(CoinDesk)。

テーマ深掘り:ビットコインETF「過去最少の月間流入」——資金はETHへローテーション

夕方の最重要テーマは、米国の暗号資産ETFを巡る資金の流れだ。CoinDeskがSoSoValueのデータをもとに伝えたところによると、米上場のビットコイン現物ETFへの7月の純流入額はわずか約2億500万ドルにとどまり、集計上「過去最少の月間流入」となる見込みだ(残り2営業日時点)。5月には約24億3,000万ドル、6月には約45億2,000万ドルが流出していたことを踏まえれば、7月はかろうじてプラス圏に戻したものの、機関投資家の需要回復は依然として鈍いことを示している(CoinDesk)。

対照的に強さが目立つのがイーサリアムだ。ETHのETFは7月に約3億4,285万ドルを集め、金額でビットコインを上回った。3週連続の資金流入となり(InteractiveCrypto)、価格面でもBinance上場のETH/BTCペアは7月に11%上昇している。XRPのETFは4カ月連続の流入(約1,361万ドル)、ソラナは約1,382万ドルと、規模は小さいながらアルト側にも資金が向かう構図が見える。7月27日にはモルガン・スタンレーがETHとソラナのステーキングETPを新たに投入するなど、供給側の選択肢も広がった(CoinDesk)。全体としては「限定的な機関投資家需要」という評価が妥当だが、そのなかでのETHの相対的な底堅さは、当面のアルトコイン物色の手がかりになりそうだ。

識者の見方:強気・弱気の両論

強気派は、テクニカルの「圧縮」と緩和的なマクロ環境に注目する。日足ボリンジャーバンドが1月以来の狭さまで収縮していることは、エネルギーの蓄積とも読め、6万3,300ドル(200週線近辺)を維持できれば横ばいはむしろ底堅さの証左だとする(CoinDesk)。FOMCが金利を据え置いたこと自体は、リスク資産に一定の追い風との見方も残る。

一方の弱気派は、需給の弱さと外部環境を警戒する。ETFの月間流入が過去最少にとどまり、7月の現物出来高も2023年11月以来の低水準まで細ったことは、買いの担い手が乏しいことを意味する。中東情勢を背景とした原油急騰と、30年債利回りの19年ぶり高水準が重なれば、金利を生まないBTCの相対的な魅力は薄れやすい。6万2,500ドルを明確に割り込めば、6万ドルへの調整もあり得るとの声が出ている(CoinDesk)。

今後の注目イベント・指標

今夜から明朝(JST)にかけては、米国のコアPCE(個人消費支出)物価指数とGDP速報の発表が予定され、インフレと景気の両にらみで変動が高まりやすい。米市場の引け後にはアップルとアマゾンが決算を発表し、AI投資の採算やクラウドの伸びが焦点となる。寄り前にはマスターカードとシェルの決算も控える(FXLeaders)。制度面では、米政権の暗号資産政策報告の公表、韓国の課税撤廃法案を巡る国会審議、そして次回FOMC(9月15〜16日)に向けた米インフレ指標が引き続き重要となる。

まとめ

低出来高のなか、BTCは6万4,000ドル前後で膠着し、変動の「圧縮」が進んだ一日だった。制度面では韓国が2027年の22%課税を確定させ、日本は成長戦略にオンチェーン金融を明記。米ETFは月間流入が過去最少に沈む一方、資金はETH側へと回転している。今夜のコアPCE・GDPとアップル、アマゾンの決算が、次の方向感を左右する試金石となる。原油と米金利の動向にも引き続き注意したい。

*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*

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