【9月7日朝】BTC7.9万ドル、金と6年ぶり連動 来週CPI・FOMC

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日本時間9月7日の朝、ビットコイン(BTC)は7万9,700ドル前後(約1,242万円)と、8万ドルの節目をわずかに下回る水準で日曜の朝を迎えている。値動きの薄い週末そのものよりも、この夏に鮮明になった相場の「性格の変化」が改めて話題を集めている。8月の急伸局面でBTCは株式よりも金(ゴールド)と歩調を合わせて上昇し、両者の連動性は約6年ぶりの高さに達した。「デジタル・ゴールド」という言葉が、久しぶりに実感を伴って語られている。今朝は週末の値動きの中身を確認したうえで、この「金との連動」というテーマと、相場の方向を左右する来週の重要イベントを整理する。

主要マーケット動向:8万ドルを挟んで小動き、ETHは相対的に底堅い

週末の暗号資産市場は、方向感を欠いたまま静かに推移している。暗号資産メディアThe Blockの価格表示では、日本時間9月7日朝に近い時点でBTCは7万9,719.70ドル(24時間で約0.1%安)で取引されていた(出典:The Block)。別の集計でも、9月6日午後(米東部時間)のBTCは7万9,900ドル前後と、8万ドルを挟んだ小動きが確認されており、水準はおおむね整合的だ(出典:CoinStats)。1ドル=約155.8円(9月4日の外国為替市場終値ベース。週末は市場休場)で換算すると、1BTCはおよそ1,242万円となる。

相対的な強さを見せているのがイーサリアム(ETH)だ。The Blockの表示ではETHは2,459.23ドル(約38万円)、前日にはビットコイン価格情報サイトの集計で米東部時間5日午後2時55分に2,479ドル(前日比約1.3%高)が確認されている(出典:Bitcoin.com News)。この1カ月でETHはBTCに対して約29.6%上昇しており、資金がETHやアルトへ広がる兆しも指摘される。他の主要銘柄はソラナ(SOL)が103ドル前後、XRPが1.42ドル前後、チェーンリンク(LINK)が11.84ドルなどまちまちで、週末は出来高が細り、来週の重要イベントを前にポジションを傾けにくい地合いが続いている(出典:The Block)。

重要ヘッドライン

BTC現物ETF、9月3日に1月以来の大量流入 その後は落ち着く

需給面の主役である米ビットコイン現物ETFは、月初めに大きく振れた。ETF専門集計によると、9月1日は約2億3,650万ドルの純流出だったが、2日は約1億100万ドルの流入に転じ、3日は7億3,080万ドルと1月14日以来の大量流入を記録した。3日はブラックロックのIBITが約4億5,396万ドル(全体の約62%)、アーク21シェアーズのARKBが約1億3,770万ドル、フィデリティのFBTCが約7,440万ドルの流入だった(出典:AMBCryptoHedgeCo)。イーサリアム現物ETFも3日に約1億4,140万ドルと直近で最も強い流入となった。もっとも週後半にかけて流入ペースは落ち着いており、「押し目では買うが、追随は慎重」という機関投資家の姿勢がうかがえる。

米国:トランプ大統領、Hyperliquidの米国参入に言及

規制・企業サイドでは、分散型デリバティブ取引所Hyperliquidを巡る動きが注目された。トランプ大統領がHyperliquidの米国参入に前向きな考えを示したと報じられ、市場では米国内でのデリバティブ提供に向けた法的な道筋が話題となった(出典:The Block)。米国では暗号資産関連企業の制度対応が相次いでおり、コインベースがSECに新たな届け出を行うなど、事業者側の環境整備も進んでいる(出典:JinaCoin)。

プライバシー銘柄Zcashが1,000ドル回復、ETF流入と採掘が追い風

アルトコインでは、匿名性を重視するプライバシー銘柄Zcash(ZEC)が1,000ドルの大台を回復した。ETFへの資金流入が広がり、採掘(マイニング)参加者が増えたことが背景と伝えられている(出典:The Block)。方向感を欠く主要銘柄の陰で、テーマ性のある銘柄に短期的な物色が向かった一例といえる。

日本:金融庁が制度対応を「目標達成」と報告、分離課税は2028年に照準

国内では、金融庁が暗号資産・ステーブルコイン政策を含む戦略的な制度対応について、進捗を「目標達成」と評価したと報じられた(出典:JinaCoin)。税制面では、暗号資産取引の所得を株式などと同様の申告分離課税(税率20.315%)へ移す改正所得税法がすでに成立・公布済みで、適用は金融商品取引法の改正法が施行された年の翌年1月1日からとされる。金商法改正が2026年通常国会で成立し2027年に施行された場合、2028年1月1日以降の取引分から適用される見通しだ(出典:coinpost.jp税理士.ch)。現在の最大55%の総合課税からの移行は、国内投資家にとって中期的な論点であり続ける。

テーマ深掘り:BTCと金の連動が6年ぶり高水準──「デジタル・ゴールド」再論

この夏、暗号資産市場で最も語られたテーマの一つが、ビットコインと金(ゴールド)の連動性の高まりだ。運用会社ビットワイズのデータによると、両者の90日移動相関は8月末にかけて2020年以来、約6年ぶりの高さに達した。同社欧州リサーチ責任者のアンドレ・ドラゴシュ氏は、この局面でBTCが1週間で22.4%上昇し(2024年3月以来の大きな週間上昇率)、金は約5%上げる一方で株式は下落したと指摘。BTCはドル指数(DXY)とはマイナスの相関にあり、「ドルの逆風が、ビットコインと金にとっては追い風になっている」と説明した(出典:The Block)。

きっかけとされるのが、米長期債の需給環境の変化だ。財務省が長期国債の買い戻し(バイバック)の規模を拡大し、長期金利が上振れするなかで、通貨価値の目減りに備える「デベースメント・トレード(通貨希薄化ヘッジ)」が再び意識された。ドラゴシュ氏は「マクロの力が強く働く局面では、投資家は通貨希薄化リスクに向き合うなかで、ビットコインと金を区別しなくなる。最近のビットコインは、金を増幅したような値動きになっている」と述べている。金と同じ「価値の逃避先」として、そして値動きの大きさゆえに「増幅された金」として、BTCが選ばれているという見立てだ。

ただし、この構図が続くかは意見が分かれる。オンチェーン分析のグラスノードは、BTCと米S&P500の30日相関が8月の上昇局面でゼロ近くまで低下したものの、こうした「株式との連動の急な崩れ」は過去、国債が売られる局面で一時的に終わることが多かったと注意を促す。構造的な地殻変動というより、局所的な過熱の裏返しである可能性がある、との見方だ(出典:The Block)。日本の投資家にとっては、円建てでみたときにBTCが「株の代わり」なのか「金の代わり」なのかで、資産全体のなかでの位置づけが変わってくる。連動性は固定的なものではなく、局面によって表情を変える点を押さえておきたい。

識者の見方:強気と慎重の両論

強気派は、9月3日の1月以来という大量ETF流入や、金との連動を根拠に「価値の保存手段」としての需要の底堅さを指摘する。永久先物(パーペチュアル)市場での資金調達率(ファンディングレート)はプラスながら過熱感は限定的で、上値追いに極端な偏りはないとの分析もある(出典:investinglive)。

一方、慎重派は、日足のモメンタム指標に弱気の乖離(ダイバージェンス)が見られる点や、来週のイベントを前にした様子見姿勢を挙げる。あるアナリストは、大きな新規材料がなければ当面は7万2,000〜8万5,000ドルのレンジを想定し、「確信より忍耐」が求められる局面だとする(出典:BeInCrypto)。強気・弱気のいずれも、来週の経済指標と政策次第で相場が動くという点では一致している。

今後の注目イベント・指標

来週は数カ月ぶりに材料が凝縮する。9月11日には8月の米消費者物価指数(CPI)が発表される。前週末の強い雇用統計を受け、CMEのフェドウォッチでは9月16日のFOMCで0.25%の「利上げ」となる確率が約66%と織り込まれている(出典:Forbes)。ウォーシュFRB議長はインフレ警戒を崩しておらず、CPIの結果が政策の分岐点になり得る。加えて9月15日には、暗号資産の市場構造を定める「CLARITY法案」の手続き投票(クローチャー、可決に60票必要)が予定されるが、共和党の議席は53で単独では届かず、調査会社ギャラクシーは2026年内成立の確率を約10%に引き下げている(出典:CoinDeskCNBC)。CPI、FOMC、法案採決が重なる一週間となる。

まとめ

日曜朝のBTCは8万ドルをわずかに下回る7万9,700ドル前後で、週末は小動きが続く。今夏の焦点は、株式ではなく金と連動して動く「デジタル・ゴールド」的な性格の再浮上にあり、その連動が続くかは専門家の間でも見方が割れる。相場を動かすのは来週で、9月11日のCPI、15日のCLARITY法案投票、15〜16日のFOMCが山場となる。値動きの薄い今こそ、来週の材料に向けて論点を整理しておきたい。

*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*

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