【9月6日朝】BTC1,240万円で膠着、来週はCPI・FOMC・規制票の三本勝負

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日本時間9月6日の朝、ビットコイン(BTC)は7万9,600ドル前後(約1,240万円)で週末を過ごしている。前週末の記事では、市場予想の約3倍という強い8月米雇用統計が前夜のラリーに冷や水を浴びせ、9月16日FOMCでの利上げ観測が再燃したと整理した。その後の週末アジア・欧米時間は、大きな新規材料に乏しいなか、8万ドルの節目を挟んだ膠着が続いている。むしろ相場の関心は、値動きそのものよりも「来週」に集中しつつある。9月11日の米消費者物価指数(CPI)、そして15〜16日にFOMCとCLARITY法案の重要投票が重なる――今週は数カ月ぶりに材料が凝縮した週だ。今朝は、週末の値動きの中身と、市場の主役に躍り出たイーサリアム(ETH)、そして相場の方向を左右する来週の三つの山場を整理する。

主要マーケット動向:8万ドルを挟んで膠着、ETHが相対的に強い

暗号資産市場は、強い雇用統計の余韻を抱えたまま、週末を静かに通過している。ビットコイン価格情報サイトの集計では、9月に入ってからのBTCは7万6,000〜8万2,000ドルのレンジで推移しており、直近では7万9,000ドル台後半で膠着している(出典:Bitcoin.com News)。別のマーケット速報でも、9月5日のBTCは前日終値7万9,625.60ドルに対し7万9,700ドル近辺と、ほぼ横ばいの動きが確認されている(出典:The Sunday Guardian)。1ドル=約155.8円(9月4日の外国為替市場終値ベース、週末は市場休場)で換算すると、1BTCはおよそ1,240万円となる(為替出典:Exchange-Rates.org)。

一方で、今週相対的に目立っているのがイーサリアムだ。日本時間9月6日未明(米東部時間5日午後2時55分)時点で、ETHは2,479ドル(前日比約1.3%高)で取引され、時価総額は3,020億ドル。暗号資産全体の時価総額約2.7兆ドルのうち、ETHのドミナンス(占有率)は10.8%に達している(出典:Bitcoin.com News)。特筆すべきは、この1カ月でETHがBTCに対して約29.6%上昇している点だ。8月の高値2,550ドルを超えられるかが、ETH強気派にとっての次の焦点となる。ソラナ(SOL)やXRPなど他の主要銘柄が方向感を欠くなか、匿名性を重視するZcash(ZEC)が1,000ドルの大台を回復するなど、一部で物色の広がりも見られた(出典:Bitcoin.com News)。

重要ヘッドライン

BTC現物ETF、1月以来の大量流入のあとに落ち着き

需給面の主役だった米ビットコイン現物ETFは、週後半にかけて流入ペースがいったん落ち着いた。ETF専門集計のFarside Investorsによると、9月3日の純流入は7億3,080万ドルと1月以来の最大を記録したが、翌4日は1億7,460万ドルへと縮小した。4日はブラックロックのIBITが1億1,740万ドル、フィデリティのFBTCが5,720万ドルの流入で、この2本以外は目立った動きがなかった(出典:Farside InvestorsCoinPaper)。9月1日には2億3,650万ドルの流出があった後だけに、機関投資家の資金は「押し目では買うが、追随は慎重」という姿勢がうかがえる。

8万ドル超えの反落でロング整理──295百万ドルが清算

雇用統計後の反落局面では、レバレッジ取引の巻き戻しも進んだ。BTCが9月4日に8万2,000ドルへ急伸したのち失速した際には、約2億9,500万ドル分のロング(買い持ち)ポジションが清算された(出典:Bitcoin.com News)。市場では7万8,000ドルが当面の下値の目安として意識されており、この水準を明確に割り込むかどうかが、短期的な地合いを測る材料となっている。

長期休眠ウォレットが相次いで動く

オンチェーンでは、長く眠っていたビットコインの動きが続いている。9月の最初の5日間で、数年ぶりに動いた休眠ウォレットのBTCは合計626.74枚(当時価格で5,000万ドル超)に上った。9月5日には、2013年に作成された8つのウォレットがそれぞれ25BTCを、わずか25秒のあいだに移動させた事例も確認されている(出典:Bitcoin.com NewsDecrypt)。こうした古参保有者(OG)の動きは、必ずしも売却を意味しないが、相場の節目で注目されやすい。

日本:メタプラネットは累積4万BTC超、資金調達環境が焦点

国内では、暗号資産トレジャリー戦略を掲げるメタプラネットの動向が引き続き注目される。同社は9月上旬までにビットコインの累積保有を4万BTC超へ積み増し、上場企業として世界有数の保有量となっている(出典:CoinPost)。前週末には、9月3日の30年国債入札で平均落札利回りが4.079%へ上昇したことが、社債発行に依存する同社の将来の資金調達環境を巡る論点として意識された。もっとも既発債への直接的な影響は限定的とされ、焦点は「次の調達」に移っている(出典:CRYPTO TIMES)。

テーマ深掘り:相場の方向を決める「来週の三つの山場」

今週の暗号資産市場は、値動きの薄い週末とは対照的に、材料が凝縮する。第一の山場は9月11日の8月CPIだ。前週末の雇用統計が予想の約3倍と強かったことで、9月16日FOMCでの「利上げ」観測が再燃した経緯がある。市場では、CPIがインフレの鈍化を裏づければ雇用統計の重みが相対的に薄れ、逆に上振れすればウォーシュFRB議長らタカ派に利上げの根拠を与える、との見方が定着している。実際、報道によればウォーシュ議長は「インフレ指標が予想を上回れば9月FOMCでの利上げを支持する用意がある」とされ、CPIの結果が金融政策の分岐点になり得る(出典:AMBCrypto)。

第二・第三の山場は、9月15日に重なる。ひとつは同日から16日にかけてのFOMC(政策金利の発表)、もうひとつは米上院で予定される暗号資産の規制枠組み法案「CLARITY法案」の手続き投票(クローチャー)だ。上院多数党院内総務のジョン・スーン氏が15日の重要投票を設定しており、可決されれば本会議採決への道が開ける。ただし成立の前途は不透明で、予測市場のPolymarketでは「2026年内に法制化される確率」を約14%と低く見積もっている(出典:Yahoo FinanceCNBC)。金融政策と制度整備という、性格の異なる二つの重要イベントが同じ日に控えることが、今週後半のボラティリティ(変動)を高める要因になりそうだ。

なお、9月はビットコインにとって季節的に軟調な月とされる。Coinglassの集計では、9月のBTCの平均リターンは約3.08%と一年のなかでも見劣りする水準にとどまる(出典:Crypto University)。強気派が期待をかける「Uptober(上がる10月)」を前に、まずは今週の材料をどう消化するかが問われる。

識者の見方:強気・弱気の論点

強気派は、ETFへの資金流入が続いている点と、イーサリアムの相対的な強さを重視する。ETHがこの1カ月でBTCを約30%上回るパフォーマンスを見せていることに加え、BitMEX共同創業者のアーサー・ヘイズ氏が「いま最も推す銘柄はイーサリアム」と述べ、短期で3〜5倍の可能性に言及したことも話題を呼んだ(出典:Bitcoin.com News)。押し目でのETF買いが途切れなければ、下値は限定的との見立てだ。

弱気派は、来週の材料リスクと季節性を警戒する。CPIが上振れして利上げ観測が強まれば、金利上昇は利息を生まない暗号資産の相対的な魅力を下げる。CLARITY法案の成立確率が予測市場で低く見積もられていることも、制度面での期待が過度に高まることへの慎重論につながる。9月4日の反落で約2億9,500万ドルのロングが清算されたように、レバレッジの巻き戻しが起きやすい地合いである点にも注意が必要だとの指摘がある。

今後の注目イベント・指標

今週は9月11日の米8月CPIが最初の関門となる。続く15日には米上院のCLARITY法案・手続き投票、15〜16日にはFOMC(政策金利発表・パウエル後任のウォーシュ議長会見)が控える。いずれも金融政策と規制の両面で相場を大きく動かし得る。あわせて、BTC現物ETFの週明けの資金フロー、7万8,000ドルの下値サポートの攻防にも注目したい。

まとめ

週末のBTCは8万ドルを挟んで膠着する一方、イーサリアムが相対的な強さを見せ、ETF資金も慎重ながら流入を続けている。ただし今週は、11日のCPI、15日のCLARITY法案投票とFOMCという三つの山場が控える節目の週だ。材料の消化を見極めながら、無理のない情報収集を心がけたい。

*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*

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