【8月11日朝】BTC1,024万円、CPI控え底堅く|業界で100社超が淘汰

【8月11日朝】BTC1,024万円、CPI控え底堅く|業界で100社超が淘汰 Uncategorized

火曜日の暗号資産市場は、ビットコイン(BTC)が1BTC=1,020万円台で底堅く推移するなか、静かな「地殻変動」が続いている。前夜の米国市場でBTCは6万5,000ドル台を維持し、週間では約3.7%高。米上場企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー)が保有BTCの一部売却を続ける一方、米ビットコイン現物ETFには週850億円超の資金が流入した。相反する二つの資金フローの奥で、業界全体では2026年に入り100を超えるプロジェクトが姿を消す「淘汰」が進む。日本時間13日夜の米消費者物価指数(CPI)を前に、8月11日朝の市場を整理する。

主要マーケット動向:BTCは1,024万円、CPI控えて底堅く

BTCは日本時間8月11日朝時点で6万4,800ドル前後(1BTC=約1,024万円、1ドル=約158円換算)で推移している。前日の米国市場では6万5,200ドル近辺を維持し、週間騰落率は約3.7%高となった。8月初旬に付けた6万2,000ドル近辺の安値からの戻り歩調が続いている(CoinDeskCoinPost)。

イーサリアム(ETH)は約1,908ドル(約30万1,000円)とほぼ横ばい。主要アルトコインではXRPが1.03ドル前後(約162円)、ソラナ(SOL)が76ドル前後(約1万2,000円)、BNBが約600ドル(約9万5,000円)で推移している。暗号資産全体の時価総額は約2兆2,200億ドル規模を保つ(CoinPostYahoo Finance)。

相場の下支えとなっているのは、先週末に一変したFRB(米連邦準備制度理事会)を巡る見立てだ。8月7日発表の7月米雇用統計が「非農業部門雇用者数の減少」という予想外の弱さを示し、9月の利下げ観測が強まったことで、ドル安・金利低下がリスク資産の追い風となっている。CoinDeskは「価格を動かしているのはワシントン(政治)ではなく資金フローだ」と指摘する(CoinDesk)。

重要ヘッドライン

米BTC現物ETFに週850億円超、8割超をブラックロックが吸収

米ビットコイン現物ETFへの資金流入が続いている。8月3〜7日の週間純流入は約8億5,354万ドル(約1,350億円)と、4月中旬以来の高水準を記録した。うちブラックロックの「IBIT」だけで約6億9,300万ドル、全体の約81%を占めた(CoinDeskCryptobriefing)。ただし年初来では依然として約45億ドルの純流出であり、直近の流入は「反転の兆し」であって完全な潮目の変化とまでは言えない点には留意が必要だ(CoinDesk)。

ストラテジー、1,638BTCを売却 保有は84万2,138BTCに

米ナスダック上場のストラテジーは、7月27日〜8月2日にビットコインを1,638BTC(約1億470万ドル)売却した。売却単価は平均約6万3,957ドルで、同社の平均取得単価7万5,419ドルを下回る「損切り」に相当する。売却資金は優先株「STRC」の配当(約5,240万ドル)と自社株買い(約5,230万ドル)に充てられ、保有BTCは84万2,138BTCとなった(The BlockCoingape)。マイケル・セイラー会長は「『売るな』というメッセージは自身の個人保有についてであり、企業の財務戦略とは別だ」と釈明。週末には保有推移のチャートに「Doing business(商売をしているだけ)」と投稿し、市場では新規買いを示唆する動きとの見方も出た(CoinDesk)。

XRPは上昇に乗り遅れ ETF資金流入でも上値重く

BTCが週間で約3.7%上昇するなか、XRPは1.03ドル前後で伸び悩み、主要銘柄の反発から取り残されている。米国では複数のXRP関連ETFへ資金が流入しているにもかかわらず価格の反応は鈍く、需給の重さが意識されている(CoinDesk)。

金融庁が「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設

日本の金融庁は8月7日付の組織再編で、暗号資産とステーブルコインを専管する「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設した。従来はリスク分析総括課内の参事官室だった体制を、資産運用・保険監督局直下の独立した課に格上げした。課の名称から「ブロックチェーン・イノベーション」の文言が消え、新たに「ステーブルコイン」が加わった点が象徴的で、国内外でステーブルコインの発行・流通が広がるなか監督体制の重点を明確に置く狙いとみられる(CoinPost金融庁公式)。

米上院、クラリティ法案の採決を9月中旬に調整

米上院は暗号資産の市場構造法「クラリティ法案」を8月休会前に可決できず、必要な60票に対し51票にとどまった。採決は9月15日を軸に共和・民主両党の交渉が続く見通しだ。もっとも市場では「遅延はすでに織り込み済み」との受け止めが優勢で、法案の頓挫が新たな売り材料にはなっていない(CoinPostCoinDesk)。

テーマ深堀り:暗号資産業界の「ドットコム型淘汰」──100社超が退場

価格が底堅く推移する裏側で、業界の新陳代謝が急速に進んでいる。CoinDeskは、2026年に入り100を超える暗号資産プロジェクトが閉鎖・破綻・事実上の休眠に追い込まれたと報じ、この動きを「ドットコム型の淘汰(shakeout)」と位置づけた。調査会社RootDataのデータに基づくもので、そのペースは加速しているという(CoinDeskPYMNTS)。

7月下旬だけでも、BitMEX、BitMart、Movement Labs、Storj Labsといった名の知れた4社が閉鎖や事業縮小を相次いで発表した。退場はレイヤー1ブロックチェーン、レイヤー2、DeFiレンディング、NFTマーケットプレイス、ウォレットまで業界のあらゆる層に及ぶ。背景には、多くのアルトコインが高値から70〜90%下落し、トークン建てで積み上げていたスタートアップの資金が急速に目減りした事情がある(CoinDeskCoincu)。

一方で、生き残っているのはAave、Hyperliquid、Ether.fiなど「ステーブルコインや現金で実際に手数料を稼ぐ」プロジェクトだという指摘は示唆に富む。投機的なトークン配布に依存したモデルから、収益で自立するビジネスモデルへと市場の評価軸が移りつつある。2000年前後のドットコム・バブル崩壊が多くの企業を淘汰しつつ、その後の本物のインターネット企業を残したように、今回の整理も「業界の成熟の証」とみる声がある。日本の個人投資家にとっても、値動きだけでなく「そのプロジェクトが実際に収益を上げているか」を見極める重要性が改めて浮き彫りになっている。

識者の見方:強気と慎重、二つの視点

強気派の代表格が、米アーク・インベストのキャシー・ウッドCEOだ。同氏は8月9日、弱い雇用統計を受けても景気認識は強気だと表明。デフレ懸念やドル安、原油安を指摘し、ビットコインとステーブルコインをAIエージェントによる商取引の受益者に挙げた(CoinPost)。ETFへの継続的な資金流入や、ストラテジーの新規買い示唆も、機関投資家の底堅い需要を映すとの見方につながっている。

一方で慎重な見方も根強い。ETF資金は年初来では依然45億ドルの純流出であり、直近の流入は反発局面にとどまるとの指摘がある。XRPが上昇に乗り遅れている点や、業界全体で100社超が退場している現実は、資金が一部の主要銘柄・商品に集中し、選別色が強まっていることを示す。CPIの結果次第では利下げ観測が揺らぎ、上値追いに慎重になる展開も想定される(CoinDeskAMBCrypto)。

今後の注目イベント・指標

今週最大の関門は、日本時間13日(木)夜に発表される7月の米CPIだ。市場予想では総合が前年同月比2.8%程度への上昇が見込まれ、想定通り鈍化すれば9月利下げ観測を後押しする一方、上振れすればFRBの慎重姿勢が意識される。続く14日(金)に7月PPI(卸売物価)、15日(土)に7月小売売上高と、インフレ・消費指標が並ぶ。米上院のクラリティ法案採決(9月15日軸)、米BTC現物ETFの日次フローも引き続き注目される。

まとめ

前夜の米国市場でBTCは6万5,000ドル台を維持し、週間では約3.7%高と底堅い。ETFへの週850億円超の流入がある一方、ストラテジーは損切り売却を続け、業界では100社超が淘汰されるなど、資金と信認の「選別」が鮮明だ。目先は13日夜の米CPIが最大の焦点となる。

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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