本日7月13日(月)朝の暗号資産市場は、ビットコイン(BTC)が6万ドル台を維持したまま、あす14日に迫った米6月消費者物価指数(CPI)を前に様子見ムードが強まっている。週末は薄商いのなかで6万2,000〜6万4,000ドルのレンジをこなし、恐怖・強欲指数は「恐怖」の水準にとどまる。一方、資産運用大手フィデリティが「BTCは長期の底値圏に接近している」との見方を示し、市場の関心を集めた。本稿(朝刊)では前週末の米国動向とCPI・FOMCという当面の関門、そして本日東京で開幕するWebX2026を整理する。
主要マーケット動向:BTCは6万ドル台を維持、週間ではプラス圏
ビットコインは7月12日(JST)時点で1BTC=約6万4,200ドルと、週末の薄商いのなかで底堅く推移した。市場のセンチメントを示す恐怖・強欲指数は31で「恐怖(Fear)」の領域にある(CoinLore)。前週末(7月10日)にはBTCが一時6万4,143ドルまで上昇し、この時点で直近7日間の上昇率はBTCが約2.8%、イーサリアム(ETH)が約2.7%と、そろって週間プラスを確保していた(Yahoo Finance)。
イーサリアムは7月10日に1,744〜1,796ドルで推移し、ETF資金の回復と米「CLARITY法案」への期待が下支えとなった(Yahoo Finance)。もっともETHは対BTCで見劣りが続いており、テクニカル面では強弱シグナルが交錯している。国内建て値でも、CoinPostのティッカーはBTCがおおむね1,000万円前後で推移した(CoinPost)。
背景には、市場が週内に集中するマクロ・イベントを前に持ち高を軽くしていることがある。7月14日には米6月CPI、7月28〜29日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が控える。CPIを通過するまでは、6万ドル前後を中心とした方向感の乏しい展開が続くとの見方が優勢だ。
重要ヘッドライン
米CPI(6月分)はあす14日発表——ヘッドラインは鈍化、コアは高止まりの見通し
米労働統計局(BLS)は7月14日午前8時30分(米東部時間)に6月のCPIを公表する(Finance Calendar)。市場コンセンサスは、ヘッドラインが前月比マイナス0.1%となり前年同月比は3.9%へ鈍化する一方、コア(食品・エネルギー除く)は前月比0.3%上昇で前年比2.9%前後を維持する見込みだ(Kiplinger)。5月の全項目は前年比4.2%だった(BLS)。中東停戦を受けた原油安が総合指数を押し下げる一方、コアの粘着性が焦点となる。
FRBは7月28〜29日にFOMC——CPIとPCEを見極め
月末のFOMCは、6月CPI(7月14日)と6月PCE(7月25日)を確認したうえで金利を判断する。FRBは2026年のインフレ見通し中央値を2.7%から3.6%へ引き上げており、エネルギー安のなかでも物価の粘着性を警戒している(Kiplinger)。暗号資産市場でも、FOMCが月後半の方向性を決める最大の関門と位置づけられている(crypto.news)。
米BTC現物ETF、7月は流入基調に回復——6月の記録的流出から潮目
6月に月間で約45億ドルが流出し過去最悪を記録した米ビットコイン現物ETFは、7月に入り流入基調を取り戻している。7月上旬には3営業日で計約5億1,000万ドルが流入し、10日超・約27億ドルの流出局面に歯止めがかかった(TechTimes、Spendnode)。ブラックロックのIBITは7月9日時点で純資産約463億ドル、フィデリティのFBTCも7月6日に約1億6,600万ドルの流入を集め運用資産は約108億ドルに達した(TipRanks)。
WebX2026、本日13日に東京で開幕——アジア最大級のWeb3会議
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が、本日7月13日午前10時に東京・ザ・プリンス パークタワー東京で開幕する(会期は13〜14日)。主催はCoinPostで、SBIホールディングスやbitFlyer、bitbankなどがタイトルスポンサーに名を連ねる。ユニスワップ創業者のヘイデン・アダムズ氏らが登壇予定で、2025年は90カ国超から1万4,000人以上が来場した(BeInCrypto、webx-asia.com)。前日夕刊の開催予告に続く続報にあたる。
「メタプラネット証券」本日誕生——BTC×金融構想が本格始動
メタプラネット(証券コード3350)が完全子会社化したSiiibo証券は、本日7月13日付で商号を「株式会社メタプラネット証券」へ変更する。当初「2026年8月」とされた予定が約1カ月前倒しとなった格好だ(CRYPTO TIMES、PR TIMES)。取得価額は総額21億円で、メタプラネットが保有する約4万3,000BTCを裏付けとした金融商品の組成を構想する。前日夕刊の続報。
テーマ深掘り:フィデリティが指摘する「底値圏」——パワーローが示すBTCの現在地
本日の最注目テーマは、資産運用大手フィデリティが示したビットコインの長期チャート分析だ。同社グローバル・マクロ責任者のユリエン・ティマー氏は、BTCの全価格史を対数チャート上に描く「パワーロー(べき乗則)」モデルを用い、価格が2015年以降の主要な底をすべて捉えてきた下限サポートライン(約5万8,000ドル近辺)に接近していると指摘した(CoinDesk、Crypto Adventure)。
このモデルでは、価格とトレンドラインの乖離がマイナス56%まで開いており、これは2018年・2022年の各サイクル底と重なる「アキュムレーション(蓄積)ゾーン」に相当するという。ただしティマー氏は現時点で「底打ち」を宣言しているわけではない。同氏は、投機マネーがビットコインから金(ゴールド)、さらに半導体株へと回転しており、明確な流動性の触媒が現れない限り、BTCはサポート付近で数カ月にわたり横ばいを続ける可能性があるとみている(U.Today)。
つまり「歴史的な安値圏に近い」ことと「すぐ反発する」ことは別問題だという冷静な整理であり、短期の値幅取りに傾く市場心理への警鐘とも読める。日本の投資家にとっても、目先のCPI・FOMCという材料と、こうした長期の構造分析を切り分けて捉える視点が重要になる。
識者の見方:強気・弱気の両論
強気派は、6月の記録的なETF流出が一巡し7月に流入が戻ったこと、そしてBTCがパワーローの下限サポートに接近している点を重視する。歴史的な蓄積ゾーンでの推移は、中長期の投資妙味が高まる局面だとの解釈だ(Crypto Adventure)。
一方の弱気派は、恐怖・強欲指数が「恐怖」にとどまり、投機資金がゴールドや半導体株へ流出している点を警戒する。フィデリティ自身も明確な流動性の触媒が欠けるとして即時の反発には慎重で、FOMCまではレンジ推移が続くとの見方が根強い(crypto.news)。方向感は、あすのCPIとその先のFOMC次第という点で市場の見方は概ね一致している。
今後の注目イベント・指標
直近では7月14日の米6月CPI(米東部時間8:30発表)が最大の焦点。続いて7月25日に6月PCE、7月28〜29日にFOMCが控える。国内では本日開幕のWebX2026(13〜14日)と、本日誕生の「メタプラネット証券」の初動が注目される。米ETFの資金フローも引き続き日次で確認したい。
まとめ
BTCは6万ドル台を維持しつつ、あすのCPIを前に様子見。ETFは流入基調に回復し、フィデリティは長期の底値圏接近を指摘したが「底打ち宣言」には至っていない。国内ではWebX2026とメタプラネット証券という制度・企業イベントが本日始動する。目先の材料と長期の構造分析を切り分ける視点が求められる一日だ。
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*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*



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