【7月24日朝】BTC6.5万ドル、大手9社が量子対策で結束

【7月24日朝】BTC6.5万ドル、大手9社が量子対策で結束 Uncategorized

ビットコイン(BTC)は日本時間7月24日早朝、約6万5,000ドル台(円換算で約1,060万円)で底堅くもみ合っている。前日23日の米国市場では、決算やFOMCを控えた様子見から一時6万5,000ドルを割り込む場面もあったが、「相場は底を打ったのか」という市場の論争が続くなか、大きな崩れは避けた。この日は、米大手金融機関が結束してビットコインの「量子コンピューター耐性」に備える新たな取り組みを発表し、インフラの長期的な信頼性に光が当たった。来週28〜29日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、朝の時点で押さえておきたい要点を整理する。

主要マーケット動向:BTCは6.5万ドル台、様子見のなか底堅さ

BTCは7月23日、米東部時間の寄り付きで約6万6,081ドルを付けたのち、同日午前9時22分(日本時間22時22分)時点で約6万5,055ドルまで軟化した(Yahoo Finance)。国内メディアのCoinPostも同日、BTCが約6万5,380ドル(約655万円)まで水準を戻したと伝えており、両ソースの水準はおおむね一致する。ドル円を1ドル=163.16円で換算すると、1BTCは約1,061万円にあたる(OANDA証券)。

イーサリアム(ETH)は寄り付きで約1,933ドルを付けたのち約1,899ドルへ小幅に軟化し、円換算では約31万円。BTCの直近1週間の騰落率は約+2.1%、1カ月では約+3.3%とゆるやかな回復基調にある一方、1年前と比べると約▲45%の水準にとどまる(Yahoo Finance)。相場を下支えしているのは、米ビットコイン現物ETFへの資金流入だ。Farside Investorsの集計では、7月22日の純流入は約6,910万ドル(ブラックロックのIBITが3,880万ドル、フィデリティのFBTCが2,150万ドル)で、7月14日以降7営業日連続のプラスとなっている。

重要ヘッドライン

米大手9社、ビットコイン「量子対策」で結束——3年で1,500万ドル拠出

米ブラックロック、コインベース、ストラテジー(旧マイクロストラテジー)、フィデリティ・デジタル・アセッツ、ギャラクシー、ブロック、ブロックストリーム、アンカレッジ・デジタル、ARKインベストの9社は7月23日、「ビットコイン・セキュリティ・コンソーシアム(BSC)」の設立を発表した(CoinDeskThe Block)。3年間で総額1,500万ドルを拠出し、ビットコインの基盤を支えるオープンソース開発者を資金面で支援する。焦点の一つが、将来の量子コンピューターに耐えうる「耐量子暗号(ポスト量子暗号)」への移行研究だ。コンソーシアムはプロトコルの意思決定には関与せず、各社が独立して資金を配分する形をとる。

インテル決算、増収率25%で15年ぶり高水準——AI・データセンターが牽引

米インテルは7月23日の米国市場引け後、第2四半期決算を発表した。売上高は161億ドル(前年同期比25%増)と市場予想(144.2億ドル)を上回り、四半期ベースで15年ぶりの高い増収率を記録した(CNBCIntel IR)。データセンター・AI部門が前年同期比59%増の63億ドルと成長を牽引し、調整後EPSは0.42ドルと予想(0.21ドル)の倍だった。一方、米政府とのCHIPS法関連の預託株式に絡む125億ドルの評価損で、GAAPベースでは110億ドルの純損失を計上している。時間外で株価は一時13%超上昇し、「AIトレード」への追い風が改めて意識された。

米SEC、7月に暗号資産3規則を提案へ——「セーフハーバー」焦点

米証券取引委員会(SEC)は、2026年7月中に暗号資産に関する3つの規則案を提示する計画を規制アジェンダに盛り込んだ(The Industry SpreadCryptoNews)。対象は、暗号資産の発行・販売ルール、ブローカーディーラーの資本・顧客保護要件、取引プラットフォームの市場構造の3分野。トークン発行体向けの「セーフハーバー(免責枠)」や一定額までの資金調達免除が含まれる見通しで、提案が実現すれば、EUのMiCA規則に続く米国の包括的なルール整備が一歩前進する。

分析ムード二分——「底は打った」派と「秋に安値」派

BTCが約2週間ぶりの高値圏で推移するなか、市場では相場の底入れを巡る見方が分かれている。コインベースのブライアン・アームストロングCEOは6月時点で「BTCは約6万ドルで底を打った」との見解を示し、ビットワイズのマット・ホウガンCIOも7月初旬に同調した。一方、グレースケールのアナリスト、ザック・パンドル氏は「9〜10月にかけて一段安の可能性がある」と慎重な見方を示しつつ、「FRBが利上げを見送り景気が底堅く推移すれば、すでに底を打っている可能性もある」と条件付きで指摘している(Yahoo Finance)。

テーマ深堀り:ビットコインと「量子コンピューター」リスクをどう捉えるか

今回のBSC設立が注目されるのは、単なる一社の動きではなく、規制・運用・技術の各領域を代表する大手が横並びで資金を出す点にある。ビットコインは、取引の署名に「楕円曲線暗号(ECDSA)」を用いている。理論上、十分に強力な量子コンピューターが登場すれば、公開鍵から秘密鍵を逆算できてしまう恐れが指摘されており、とりわけ過去に公開鍵がブロックチェーン上に露出したアドレス(初期のP2PK形式や、送金で公開鍵が明らかになったアドレス)が標的になりうると考えられている。

もっとも、これは「明日にも起こる危機」ではない。現時点で実用的な量子コンピューターはビットコインの暗号を破る水準には遠く、セキュリティ研究者の多くは、耐量子暗号への移行には長期にわたる研究・検証・開発者間の調整・コミュニティの合意形成が必要になるとみている。BSCが目指すのも、危機を煽ることではなく、そうした地道な移行作業を支える開発リソースを、いまのうちから確保しておくことだ。

日本の読者にとっての示唆は二つある。第一に、機関投資家の関与が深まるほど、価格材料だけでなく「インフラの持続可能性」への投資が進むという構造変化だ。第二に、量子リスクは長期テーマであり、短期の値動きと切り離して冷静に捉えるべきという点である。過度な不安も、逆に軽視も禁物で、「業界が計画的に備え始めた」という事実そのものを、成熟の一歩として受け止めたい。

識者の見方

強気派は、ETFへの資金流入が7営業日連続で続き、機関投資家が押し目を買っている点を重視する。今回のBSCのように大手が長期インフラへ投資する動きも、市場の裾野が広がっている証左だとみる。一方で慎重派は、BTCが年初来では依然として大きく水準を切り下げており、来週のFOMCで利下げ観測が後退すれば、金利上昇を通じてリスク資産全般に売り圧力がかかる可能性があると指摘する。「底入れ確認は時期尚早」との声も根強く、市場のムードは、まさに強気と弱気のあいだで揺れている。

今後の注目イベント・指標

最大の焦点は、来週7月28〜29日の米FOMCだ(政策声明は米東部時間29日午後2時=日本時間30日午前3時)。政策金利は3.50〜3.75%で4会合連続の据え置きが有力視されており、声明や記者会見での「今後の利下げ余地」を巡る示唆に市場の関心が集まる(Kraken)。あわせて、SECの暗号資産規則案の提示時期、米主要ハイテク企業の決算、そして為替市場では約40年ぶりの円安水準にあるドル円の動向にも注意したい。

まとめ

朝の時点でのポイントは3つ。BTCは6.5万ドル台で底堅く、ETFへの資金流入が7営業日連続で下支えしていること。大手9社が量子対策で結束し、長期インフラへの投資姿勢が鮮明になったこと。そして市場の目線は来週のFOMCへ向かい、「底入れ論争」に一定の答えが出るかが焦点となることだ。

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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