【6月23日朝】BTC6.5万ドル回復、イラン原油解禁—25日の米PCEが関門

【6月23日朝】BTC6.5万ドル回復、イラン原油解禁—25日の米PCEが関門 Uncategorized

23日朝の暗号資産市場は、前夜の米国市場でビットコイン(BTC)が一時6万5,000ドル台を回復し、底堅さを取り戻して始まった。きっかけは米財務省がイラン産原油の販売を一時的に認める一般ライセンスを発行したことだ。中東情勢の緩和観測から原油が約3カ月ぶりの安値に下げ、リスク資産に買い戻しが入った。一方で、米大手銀行が相次いで年内の利上げ予想を引き上げており、今週木曜(25日)の米5月個人消費支出(PCE)物価指数を前に、強気と弱気の綱引きが続いている。本稿(朝刊)では、前夜の米国発の材料と今週の関門を日本の読者向けに整理する。

主要マーケット動向:BTCは一時6.5万ドル回復、円安で円建ては1,030万円台

ビットコインは2026年6月23日午前6時時点(日本時間)で、米ドル建て価格が約6万4,200ドルで推移している(crypto.news 価格データ)。前日22日の米国市場では、日中安値の6万3,231ドルから高値6万5,468ドルまで3.5%超上昇し、節目の6万5,000ドルをいったん回復した(crypto.news)。直近24時間ではほぼ横ばい(約+0.4%)だが、過去7日では約3.7%安と、前週の調整局面の重さはなお残る。

円建てでは、為替の円安が価格を押し上げている。ドル円は22日のニューヨーク市場で約40年ぶりの高値圏となる1ドル=161円台後半まで上昇し、政府・日銀による為替介入への警戒も高まった(みんかぶFX)。この水準で換算すると、BTCの円建て価格は約1,037万円となる。ドル建てが横ばいでも円安が進めば国内の円換算価格は底上げされるため、海外ニュースを読む際は為替要因を切り分けることが重要だ。

主要アルトコインはまちまちだ。イーサリアム(ETH)は約1,730ドル(約27.9万円)、リップル(XRP)は約1.13ドル(約182円)、BNBは約590ドル、ソラナ(SOL)は約72.6ドルで推移している(crypto.news 価格データ)。前日朝の米フォーチュン集計では、ビットコインの時価総額は約1兆3,300億ドル、イーサリアムは約2,330億ドルだった(Fortune)。なお、BTCは2025年10月6日に付けた史上最高値(約12万6,198ドル)からは約半値、1年前と比べても約35%低い水準にあり、年初来でみると数少ない「下落している主要資産」のひとつとなっている。

重要ヘッドライン

① 米財務省がイラン産原油の販売を一時解禁、原油安でリスクオン

前夜の最大の材料は、米財務省外国資産管理室(OFAC)が22日に発行した「イラン一般ライセンス」だ。イラン産の原油・石油製品・石油化学製品の生産・引き渡し・販売を2026年8月21日まで認める内容で、スイスでの米イラン協議の進展を受けた措置とされる(米財務省OFACCNBC)。ベセント財務長官は、イランがホルムズ海峡の自由な通航維持と国際原子力機関(IAEA)の査察官受け入れを約束したと説明した。米国とイランは60日以内の最終的な和平合意を目指す枠組みでも一致したと報じられている(crypto.news)。

これを受け、原油(WTI)は1バレル=約74ドルと3月上旬以来の安値に下落。エネルギー供給途絶やインフレ再燃への警戒が和らぎ、ビットコインなどリスク資産に買い戻しが入った(crypto.news)。同日は金が1.1%高、銀が約3%高となり、安全資産にも資金が向かう「両にらみ」の地合いだった。

② 今週の関門は25日の米5月PCE——「データ次第」の局面で初の本格指標

今週、リスク資産にとって最大の注目イベントは、米東部時間6月25日(木)午前8時30分(日本時間同日21時30分)に米商務省経済分析局(BEA)が公表する5月の個人所得・支出統計だ。これにFRBが最重視するインフレ指標であるPCE物価指数が含まれる(BEA公表スケジュール)。

6月17日のFOMC(米連邦公開市場委員会)でFRBがタカ派姿勢を強めて以降、初の本格的なインフレ指標となる。市場予想では、5月のヘッドラインPCEは前月比+0.5%、前年比は+4.1%(4月は+3.8%)へ加速、変動の大きい食品・エネルギーを除くコアは前月比+0.3%、前年比+3.4%が見込まれている(ロイター(BofA予想))。一部の国内予測ではヘッドライン+4.3%・コア+3.5%とさらに高い見方もあり(財経新聞)、いずれにせよ加速方向との見立てが優勢だ。上振れすればFRBの引き締め長期化観測が一段と強まりやすい。

③ 米大手銀が相次ぎ「利上げ」予想——BofAは年3回、9・10・12月を想定

PCEを前に、米欧の大手金融機関が金融政策見通しを相次ぎタカ派方向に修正している。ロイターによると、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は従来の「年内据え置き」予想を撤回し、9月・10月・12月に各0.25%の利上げを行い、政策金利は年末に4.25〜4.50%へ達すると見込む(crypto.news(ロイター報道))。ドイツ銀行も9月・12月の2回、BNPパリバは12月以降に3回の利上げを予想する。

市場の織り込みはなお割れている。CMEのフェドウォッチでは9月会合での0.25%利上げ確率が51.7%、予測市場カルシでは7月利上げ確率が22%にとどまる(crypto.news)。金利上昇は投機的資産から資金を引き上げる方向に働きやすく、暗号資産には逆風となりうる。地政学リスクの後退という追い風と、金利上昇という逆風がせめぎ合う構図だ。

④ 米ビットコイン現物ETF、流出基調は続く——IBITが資金フローを主導

機関マネーの動向を映す米ビットコイン現物ETFは、5月15日から6月3日にかけて13営業日連続で純流出となり、累計は約44億ドルに達した。その後はいったん流出が止まったものの、6月の月初来でみるとなお約21億ドルの純流出と、資金は完全には戻っていない(Farside InvestorsMetaMask(市場分析))。流出局面でも流入局面でも、ブラックロックの「IBIT」が資金フローを主導している。前日夕にお伝えしたギャラクシー・リサーチの集計では、直近30日間の純流出額は約64億ドルと、2024年1月のETF承認以来で最大規模となっている。日次の流出ペースは一服しているものの、明確な再流入への転換はなお見えていない。

テーマ深掘り:地政学と原油が動かす暗号資産——「綱引き相場」の読み解き方

23日朝の相場を理解する鍵は、「地政学リスクの後退」と「金融引き締め観測の強まり」という、方向の異なる二つの力のせめぎ合いにある。

まず追い風となったのが、中東情勢の緩和だ。米財務省によるイラン産原油の一時解禁と、米イランの和平協議進展は、原油価格を約3カ月ぶりの安値へ押し下げた。原油安には二つの経路で暗号資産を支える効果がある。第一に、供給途絶への不安が薄れ、株式を含むリスク資産全般に買い安心感が広がること。第二に、エネルギー価格の低下がインフレ圧力を和らげ、FRBの利上げ観測を後退させうることだ。実際、ホルムズ海峡の通航量は6月19〜21日に計71隻と正常化に向かい、地政学プレミアムの剥落が進んでいる(crypto.news)。

一方の逆風が、米大手銀の利上げ予想だ。BofAやBNPパリバは、底堅い雇用と根強いインフレを理由に年内複数回の利上げを見込む。皮肉なことに、地政学リスクの後退で景気の不透明感が薄れれば、FRBはむしろインフレ抑制に注力しやすくなるという見方もある。つまり「中東の安定」は短期的にはリスクオンでも、金利の面ではかえって引き締めを後押ししかねない。

この綱引きの当面の審判役が、25日のPCEだ。インフレが市場予想を上回れば、原油安による安心感を打ち消して利上げ観測が強まり、暗号資産の上値を抑える可能性がある。逆に下振れすれば、地政学緩和と相まってリスクオンが続く余地が生まれる。日本の投資家にとっては、円安が円建て価格を底上げする一方、介入リスクという別の波乱要因も抱える点に留意したい。短期の値動きに振り回されず、こうした材料の方向性を冷静に切り分けることが、荒い相場を生き抜くうえで欠かせない。

識者の見方:強気・弱気の両論

強気派は、テクニカル面の好転に注目する。アナリストのレナート・スナイダー氏は、ビットコインが数週間続いた三角保ち合いを上抜けようとしており、6万8,000〜6万9,000ドルが次の流動性の集積地点になると指摘する。市場メーカーにとって妙味のある価格帯であり、上昇を促す力が働きやすいという(crypto.news)。ただし同氏自身、今回の戻りは「トレンドの明確な反転というより、空売りの買い戻し(ショートスクイズ)に支えられた動き」とも釘を刺しており、過度な楽観は戒めている。

弱気派が警戒するのは、やはり金利だ。BofAが年3回の利上げを予想するように、引き締めの長期化は投機的資産から資金を奪う方向に働く。ETFからの資金流出が続いていることも、機関投資家がなお慎重であることを示す。25日のPCEが上振れすれば、こうした弱気シナリオが現実味を帯びる。強弱どちらに転んでも、今週は値動きが荒くなりやすい局面といえる。

今後の注目イベント・指標

今週は米国の重要指標が集中する。24日(日本時間夜)に1〜3月期の米国際収支とGDP確報の前哨となる統計、25日(同21時30分)に5月PCEと1〜3月期GDP確定値が公表される(BEA)。あわせて、米欧大手銀の利上げ予想を市場がどこまで織り込むか、ビットコインETFの資金フローが再流入に転じるか、米イランの60日以内の和平ロードマップが進展するかが焦点だ。国内では、円安進行に伴う為替介入の有無にも目を配りたい。

まとめ

23日朝のビットコインは、イラン産原油の一時解禁と原油安を背景に一時6.5万ドルを回復し、円安も追い風に円建てで1,030万円台を回復した。もっとも、米大手銀が相次ぎ利上げ予想を引き上げ、ETFの流出も続くなか、強弱材料は拮抗している。当面の最大の関門は25日のPCEであり、結果次第で方向感が大きく振れる可能性がある。

*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*

これから暗号資産を始めるなら|OKJ

世界最大級のOKGroupが運営する国内の暗号資産交換業者「OKJ」(登録番号:関東財務局長 第00020号)。口座開設から取引までスマホで完結し、24時間365日の入出金・入出庫に対応。ステーキングなどの収益サービスや、100%コールドウォレット管理によるセキュリティが特長です。

OKJ
Uncategorized
kusuda_cryptoをフォローする
仮想通貨クリプトNAVI

コメント

タイトルとURLをコピーしました