【6月27日朝】BTC5.9万ドル割れ、底値圏で週末へ 難易度調整に注目

【6月27日朝】BTC5.9万ドル割れ、底値圏で週末へ 難易度調整に注目 Uncategorized

前夜の米国市場で、暗号資産は安値圏でのもみ合いが続いた。週を通じて軟調だったビットコイン(BTC)は、25日に2026年安値となる5万8,000ドル台を付けた後、26日の米国時間も6万ドルを挟んで上値の重い展開となった。インフレ再燃と現物ETFからの資金流出という重荷が解消せず、市場心理を示す指標は「極度の恐怖」に沈んでいる。一方、本日27日には暗号資産マイニングの難易度調整が予定され、底入れを探る材料として一部で注目されている。本稿(朝刊)では、前夜の海外市場とセンチメント、本日の難易度調整、週明けの注目イベントを整理する。

主要マーケット動向:BTCは5.9万ドル台、6万ドル回復に届かず

ビットコインは2026年6月26日(金)の米国市場で軟調に推移した。米Yahoo Financeによると、26日のニューヨーク時間の寄り付きは1BTC=5万9,706.75ドルと前日始値比2.1%安で始まり、午前8時15分(米東部時間、ET)には5万9,379.60ドルへ水準を切り下げた(Yahoo Finance)。Fortuneの集計でも26日午前9時15分(ET)時点で約5万8,980ドルと一時6万ドルを割り込み、5万9,770ドル付近へ買い戻される場面もあったが、6万ドルの明確な回復には至らなかった(Fortune)。

ビットコインは週初(月曜)比で約5.6%安、6月1日比では約18.8%安と、6月を通じた下落が鮮明だ。1年前と比べると約4万8,000ドルも低い水準にあり、2025年10月6日に付けた史上最高値12万6,198ドルからは半値以下に沈んでいる(Yahoo FinanceFortune)。1ドル=約161円台後半で換算すると、5万9,000ドルは約955万円にあたり、心理的節目の1,000万円は引き続き下回っている。

イーサリアム(ETH)も弱含みが続いた。26日の寄り付きは1,564.86ドルと前日比3.4%安で、午前8時15分(ET)には1,543.32ドルまで下げた。6月1日比では約21.9%安と、ビットコインを上回る下落率となっている(Yahoo Finance)。主要アルトコインも総じて軟調で、レバレッジ取引では26日にかけて約10億ドル規模の先物ポジションが清算されたとの集計もある(Fortune)。

市場心理は冷え込んだままだ。強気・弱気を示す「Fear & Greed Index(恐怖と強欲指数)」は13と「極度の恐怖(Extreme Fear)」にあり、日足のRSI(相対力指数)も32前後と売られ過ぎ圏で推移している(Fortune)。悲観の極みは反発の芽にもなり得るが、現時点で明確な転換シグナルは確認できていない。

重要ヘッドライン

① 本日27日、マイニング難易度が反発調整へ ハッシュレートは6月に12%低下

ビットコインのマイニング難易度は、本日27日に約2週間ぶりの再調整を迎える見通しだ。直近の調整では難易度が10.09%低下(138.96兆→124.93兆)し、2026年で2番目に大きい下方調整、歴史上でも11番目の大きさとなった。価格下落で採算が悪化した一部のマイナーが稼働を停止したことが背景にある。複数の難易度推計サイトによれば、本日27日(協定世界時=UTCの未明)には難易度が124.93兆から約133兆へと再び上方修正される見込みで、稼働マイナーの採算がやや改善する方向だ(The BlockNewhedge 難易度推計)。総ハッシュレートは約886EH/sと6月だけで約12%低下し、2025年10月のピークからは約23%下回っている(The Block)。

② 米現物ETF、6週連続で資金流出 30日間で約60億ドル

米現物ビットコインETFからの資金流出が止まらない。直近30日間の純流出は約59億6,000万ドルに達し、6月の流出局面は13営業日連続で約43億7,000万ドルに上った。5月・6月の2つの記録的な流出局面を合わせると約72億ドルの計算で、流出は6週連続。6月22日までの短縮週でも約2億2,800万ドルの純流出を記録した(TFTCFarside Investors)。インフレ再加速とFRBの金利据え置き(3.50〜3.75%)を受け、機関投資家がリスク資産から距離を置く構図が続く。

③ イーサリアムETFも流出継続 ステーキング利回りは2.8〜3.5%

米現物イーサリアムETFも資金流出が続く。26日は1日で約8,155万ドルの純流出となり、ブラックロックの「ETHA」が約6,269万ドルの流出を主導した。市場では、ネットワークの新たな触媒と目されていた次期アップグレード「Glamsterdam」の延期も重荷とされている。一方、ステーキング型ETFは年2.8〜3.5%の利回りを投資家に還元しており、全ETH供給の30%超(4,000万ETH以上)がステーキングに預けられているとの集計もある(news.bitcoin.combloomingbit)。短期はETFフローが値動きを左右しやすい局面が続く。

④ 米CLARITY法、上院で停滞続く 議事日程に載るも審議は難航

米国の暗号資産市場の規制枠組みを定める「デジタル資産市場明確化法(CLARITY Act)」は、上院で停滞が続いている。同法案は5月14日に上院銀行委員会を15対9で通過し、6月1日には上院本会議の議事日程(Calendar No. 423)に載ったものの、その後の審議は進んでいない。議会の夏季休会を前に審議日程は限られており、年内成立の不透明感が拭えない(CoinDeskLatham & Watkins 政策トラッカー)。なお、SEC・CFTCは3月17日に連邦証券法の適用に関する共同解釈を公表しトークン分類の枠組みを示したが、包括的な市場構造の確立には立法措置が必要とされる(SEC)。

テーマ深掘り:弱気相場の「底」を巡る攻防──難易度・センチメント・採掘経済で読む

6月の暗号資産市場を覆っているのは、「どこが底か」という問いだ。朝刊では、価格そのものではなく、その周辺で進む構造的な変化から底入れの手掛かりを探りたい。

第一の論点はマイニングの採算だ。ビットコインのマイニング難易度は、ネットワーク全体の計算競争の激しさを示す指標で、おおむね2週間ごとに自動調整される。直近では価格下落でマイナーの採算が悪化し、不採算機の停止が相次いだ結果、難易度は10.09%という大幅な下方調整を記録した(The Block)。歴史的には、難易度の大幅低下とハッシュレートの底打ちは、相場が「採掘コスト割れ」で売られ過ぎた局面と重なりやすいとされ、一部の投資家は底入れの先行指標として注目してきた。ただしこれはあくまで経験則であり、価格の反転を保証するものではない点には留意が必要だ。

第二は、マイナーの「AI転換」という構造変化だ。複数の上場マイナーが、電力と計算資源をビットコイン採掘からAI・高性能計算(HPC)データセンター事業へ振り向け始めている。社名から「ビットコイン」を外す動きや、物言う株主がAIデータセンターへの転換を迫る事例も伝えられる(The Block)。ハッシュレート低下の一因であると同時に、マイニング業界がAIブームと資本を奪い合う新局面に入ったことを示す。暗号資産から株式への「テックシフト」が、マイナーの事業構造にも及んでいる格好だ。

第三はセンチメントとフローだ。Fear & Greed Indexは13の「極度の恐怖」にあり(Fortune)、現物ETFは6週連続流出と機関マネーの慎重姿勢を映す(Farside Investors)。恐怖指数の極端な低下は反発の前提となることが多い一方、ETFという「実需」の流れが好転しなければ持続的な反転は描きにくい。難易度調整が示す採掘経済の底、恐怖指数が示す心理の底、ETFフローが示す資金の底──この3つが揃うかが、当面の方向感を見極めるカギになりそうだ。

識者の見方:強気・弱気の両論

強気派は、売られ過ぎのテクニカル指標と歴史的な底値パターンに着目する。RSIが30近辺、恐怖指数が「極度の恐怖」の水準は過去の調整局面の終盤と重なることが多く、難易度の大幅低下も採掘コスト面からの下値支持を示唆するとの見方だ。円安により円建てでは下値が支えられやすい点を指摘する声もある。

弱気派は、マクロ環境の重さを重視する。PCE物価指数が約3年ぶりの高水準となりFRBの利下げ観測が後退したことで、リスク資産全体に逆風が吹く。現物ETFの6週連続流出は機関投資家の構造的な手控えを示し、フローが好転しない限り戻りは限定的との慎重論が根強い。

今後の注目イベント・指標

週明けは四半期末・月末(6月30日)のポジション調整に注意したい。米国は独立記念日(7月4日)を控えた短縮週となり、6月の雇用統計やISM製造業景況感など、FRBの金融政策観測を通じて暗号資産に影響しやすい指標が相次ぐ。本日27日の難易度調整の結果と、現物ETFフローが流出局面を脱するかも引き続き要注目だ。

まとめ

ビットコインは5万9,000ドル台、イーサリアムは1,500ドル台と、6月の調整局面が続いている。市場心理は「極度の恐怖」に沈み、現物ETFは6週連続の流出が止まらない。一方で本日27日のマイニング難易度の反発調整は、採掘経済の底打ちを探る一つの材料となる。週明けの月末・四半期末のポジション調整と経済指標を見極めつつ、心理・資金・採掘の「3つの底」が揃うかを冷静に追いたい。

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。価格・統計は記載時点のものであり、最新の数値は各情報源で確認してください。

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