【7月28日朝】BTC6.4万ドルへ反落、FOMC開幕|据え置き優勢も口調警戒

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ビットコイン(BTC)は日本時間7月28日朝、6万4,000ドル(1ドル=約163.6円換算で約1,047万円)を挟む攻防となっている。前日の海外市場で一時6万5,300ドルまで戻した勢いは続かず、アジア朝方にかけて再び6万4,000ドル台へ反落した。市場は、いよいよこの日から始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)に神経を集中させている。金利発表は日本時間30日未明で、据え置きが優勢とみられるものの、ドット・チャートのない「声明とトーンだけ」の会合だけに、ケビン・ウォーシュ議長の口ぶりが方向感を左右する。朝の時点で押さえておきたい要点を整理する。

主要マーケット動向:BTCは6万4,000ドルへ反落、FOMC前の様子見が続く

BTCは7月28日6:00時点(JST)で6万4,000ドル前後で推移している。暗号資産メディアCoinGapeのリアルタイム値では約6万3,990ドル(24時間で約1.6%安)と、前日に付けた6万5,300ドル台からは値を消した(CoinGape)。米Yahoo Financeによると27日(月)の米市場ではBTCが6万5,333ドルで寄り付いていたが、その後の上値は限定的だった(Yahoo Finance)。1ドル=約163.6円で換算すると、1BTCは約1,047万円にあたる(Trading Economics)。

イーサリアム(ETH)は約1,856ドル(約30万円)と、24時間で約1.4%安。前日に一時1,955ドルまで駆け上がった4%高の反発分を、ほぼ吐き出した格好だ(CoinGape)。主要アルトコインもおおむね軟調で、ソラナ(SOL)が約74ドル(約1万2,000円)、リップル(XRP)が約1.0ドル(約165円)、BNBが約565ドル、ドージコイン(DOGE)が約0.069ドルで取引された(CoinGape)。BTCの市場支配率(ドミナンス)は56%台が続き、資金がアルトへ広く波及しにくい「BTC優位」の地合いは変わっていない。

市場心理を示すCrypto Fear & Greed Indexは、20台後半〜30台前半の「恐怖(Fear)」圏にとどまる(The Crypto Times)。背景には、米長期金利の高止まりがある。米10年債利回りは先週24日に4.71%と2025年1月以来の高水準を付けており、利回りを生まないBTCなどリスク資産には逆風が続く(InteractiveCrypto)。一方、地政学的緊張の緩和を受けた原油安が、インフレ懸念をいくぶん和らげているとの見方もある(InteractiveCrypto)。総じて、政策イベントを前にポジションを積極的に傾けにくい膠着地合いだ。

重要ヘッドライン

FOMC本日開幕、金利発表は30日未明——「ドットなし」でトーンが全て

今週最大の材料であるFOMCが、本日7月28日から2日間の日程で始まる。政策金利(FF金利誘導目標)の発表は日本時間30日午前3時(米東部時間29日午後2時)、ウォーシュ議長の記者会見はその30分後だ。政策金利は3.50〜3.75%での据え置きが優勢で、CMEのフェドウォッチでは据え置き確率が8割超、利上げ確率は2割弱とされる(CoinGapeThe Crypto Times)。今回は四半期経済見通し(SEP、ドット・チャート)が公表されない「非予測会合」で、市場が読み取れる材料は声明文の文言とウォーシュ議長のトーンに限られる。年内の追加緩和余地をにじませるか、「より高く、より長く」の姿勢を強めるかが、当面のリスク選好を左右する。

米巨大テック決算が一斉に、FOMCと同日に集中

週後半は米巨大テック企業の決算が集中する。マイクロソフトとメタが29日引け後(FOMC発表と同日)、アップルとアマゾンが30日に発表を予定する(The Crypto TimesTipRanks)。市場予想はマイクロソフトが1株当たり利益(EPS)約4.2ドル・売上高約875億ドル、メタがEPS約7.2ドル・売上高約603億ドルで、いずれもAI(人工知能)向けの巨額投資が利益に結び付いているかが最大の焦点だ。マイクロソフト株は年初来で約18%安と出遅れており、クラウド「Azure」の成長率(会社側ガイダンスは前年比39〜40%)が注目される。暗号資産はハイテク株との連動性が高く、決算の内容がリスク資産全般のムードを左右する。

コインベース・ストラテジー決算とプロトコル更新が本命銘柄材料

マクロ以外の「暗号資産固有」の材料も多い。30日には米コインベースとストラテジー(旧マイクロストラテジー)が決算を発表し、ロビンフッドは29日に発表する。ストラテジーのビットコイン保有は約84万3,775BTC(約540億ドル相当)に達しており、保有戦略と優先株配当の負担が焦点だ(The Crypto Times)。プロトコル面では、プライバシー通貨Zcashが本日28日ごろに「Ironwood(NU6.3)」アップグレードを実施し、翌29日ごろにはStacksが「PoX-5」ハードフォークを予定する。後者は自己管理型のビットコイン・ステーキング(BTCFi)を有効化する点で関心を集めている。

CLARITY法案、米上院の夏季休会前が正念場——シュワブが支持表明

米国の暗号資産市場構造法案「CLARITY法案」は、上院の8月休会(8月7日ごろ)を前にした最後の山場を迎える。ジョン・スーン上院院内総務は休会前の可決は見込めないとの認識を示しており、予測市場での2026年成立確率は35%前後にとどまる(The Crypto TimesCoinDesk)。一方で、顧客資産13兆ドルを預かる大手チャールズ・シュワブが同法案への支持を表明し、機運を後押しした(CoinGapeCointribune)。法案は下院を通過済みで、上院銀行委員会も可決したが、倫理規定を巡る対立で本会議での審議が停滞している。

テーマ深掘り:なぜ「ドットのないFOMC」がこれほど重視されるのか

今回のFOMCが市場から強く警戒されているのは、判断材料が極端に絞られているためだ。通常、四半期に一度の会合ではSEP(経済見通し)が更新され、参加者が予想する将来の政策金利をまとめた「ドット・チャート」が公表される。これが年内・来年の利下げ回数を占う羅針盤になる。ところが今回は非予測会合で、ドットは出ない。市場が方向感を得る手掛かりは、声明文のわずかな文言修正と、ウォーシュ議長の記者会見でのトーンだけになる(The Crypto Times)。

ウォーシュ議長は5月の就任以降、フォワードガイダンス(先行き指針)を簡素化し、ややタカ派寄りの姿勢で市場を運営してきたと受け止められている。足元ではインフレの粘着性が意識され、先週には利上げ観測が一時7割超まで高まる場面もあった(InteractiveCrypto)。据え置き自体はほぼ既定路線でも、「次の一手が利上げなのか、それとも9月の利下げなのか」という含意を、議長がどちらに寄せるかで市場の解釈は大きく振れる。

暗号資産にとっては、金利観の変化が①米金利と米ドル、②市場全体の流動性、③ハイテク株との連動という3つの経路で効いてくる。タカ派的な据え置きと受け止められれば、BTCはレンジ下限の6万4,000ドル割れを試しやすい。逆に、9月の利下げ余地を残す中立〜ハト派的なトーンなら、6万6,000ドル回復から上値追いに向かう展開もある。さらに今週は月末(31日)にオプションの大量満期が重なり、値動きが増幅されやすい点にも留意したい。日本の投資家にとっては、円安基調が続くなかで、円換算のリターンが金利差の変化にも影響される局面である。

識者の見方:ETF資金が支える強気論と、金利高止まりへの警戒

強気派は、機関投資家マネーの回帰を根拠に挙げる。米スポットBTC現物ETFは7月14日以降に7営業日連続で資金が流入し、その規模は約9億8,000万ドルと約9カ月ぶりの長さに達した(CoinGape)。直近23〜24日に計約4億6,500万ドルの流出でいったん連続流入は途切れたが、7月20〜24日の週で見ればBTC現物ETFは差し引き約3,379万ドルの純流入を確保し、ETH現物ETFも約1億300万ドルの流入だった(The Crypto Times)。声明が想定通りの据え置きで、規制面の不透明感が和らげば、6万6,500ドル超えから上昇基調に入るとの声がある。

弱気派は、マクロと需給の重荷を強調する。2026年上半期の米スポットBTC ETFの累計純流出額は約48億ドルに達し、ETF市場開始以来初の半期マイナスとなった(InteractiveCrypto)。米10年債利回りの高止まりとハイテク株のAI関連懸念が続くなか、タカ派的な議長発言と31日の6月PCE(個人消費支出)物価指数の上振れが重なれば、「より高く、より長く」の観測が強まり、BTCはレンジ下限に押し戻されやすい。強弱どちらの材料も出そろっており、当面はイベント通過を見極める展開となりそうだ。

今後の注目イベント・指標

直近では、日本時間30日未明のFOMC金利発表とウォーシュ議長会見が最大の焦点。あわせて30日に米4〜6月期GDP速報値、31日に6月PCE物価指数(FRBが重視する指標)と月末オプション満期が控える。企業決算はマイクロソフト・メタ(29日)、アップル・アマゾン・コインベース・ストラテジー(30日)。制度面では上院休会前のCLARITY法案の審議状況に注視したい。

まとめ

朝の要点は3つ。第一に、BTCは前日高値から6万4,000ドルへ反落し、FOMCを前に様子見が強まっている。第二に、今回はドットのない会合で、ウォーシュ議長のトーンが方向感を決める。第三に、テック決算・PCE・オプション満期が重なり、週後半にかけて値動きが荒くなりやすい。国内勢は円安の影響も含め、イベント通過までは慎重に構えたい。

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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