【7月27日朝】BTC6.4万ドル、FOMC・日銀・米ハイテク決算の週

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ビットコイン(BTC)は日本時間7月27日朝、約6万4,300ドル(1ドル=約163.8円換算で約1,055万円)と、週末を通じて6万4,000ドル台での膠着を続けている。市場の焦点は、週明けに集中する「政策スーパーウィーク」だ。28〜29日には米連邦公開市場委員会(FOMC)、30〜31日には日銀の金融政策決定会合が開かれ、さらにマイクロソフトやアップルなど米巨大テック企業の決算、6月の米PCE(個人消費支出)物価指数の発表が相次ぐ。金融政策とマクロ指標が一気に出そろうこの一週間が、当面の方向感を大きく左右する。朝の時点で押さえておきたい要点を整理する。

主要マーケット動向:BTCは6.4万ドル圏で週末こう着、政策週を待つ

BTCは7月26日、暗号資産データメディアのThe Crypto Times(CoinMarketCap基準)によると約6万4,340ドルで推移し、週間ではなお約0.65%高を保っている。24日に一時6万4,000ドルを割り込む場面もあったが、その後は6万4,000ドル台を回復。週末は6万2,500〜6万5,000ドルの狭いレンジで方向感を欠いた(The Crypto TimesCryptoSlate)。1ドル=約163.8円で換算すると、1BTCは約1,055万円にあたる(Exchange Rates UK)。

イーサリアム(ETH)は約1,860〜1,880ドル(約30万円台)と、心理的節目の1,900ドルを下回る展開が続く。主要アルトコインではソラナ(SOL)が約74ドル(約1万2,000円)、リップル(XRP)が約1.1ドル前後(約180円)で取引された(The Crypto TimesInteractiveCrypto)。暗号資産の総時価総額はおおむね2兆2,800億ドル前後、BTCの市場支配率(ドミナンス)は56%台での推移が続き、資金がアルトへ広く波及しにくい「BTC優位」の構図に大きな変化はない。

市場心理を示すCrypto Fear & Greed Indexは、25日の27(恐怖=Fear)から26日には50前後(中立=Neutral)まで持ち直した(Milk RoadCFGI)。週末の薄商いのなか、極端な悲観はいったん和らいだものの、明確な強気転換には至っていない。背景には、米長期金利の高止まりがある。米10年債利回りは24日に4.71%と2025年1月以来の高水準に上昇し、原油高や新関税による物価上振れ観測が、利回りを生まないBTCなどリスク資産の重しとなっている(Yahoo Finance)。

重要ヘッドライン

米現物ETF、7営業日ぶりに流出も「週間ではプラス」を確保

米ビットコイン現物ETFは7月24日、差し引き約2億4,008万ドルの純流出となり、7営業日続いた資金流入の連鎖が途切れた。前日23日の約2億2,510万ドルと合わせ、2日間で約4億6,500万ドルが流出し、ブラックロックのIBIT(24日は約2億1,220万ドル)が主導した。それでも週前半の流入がこれを吸収し、7月20〜24日の週では差し引き約3,379万ドルの小幅な純流入を確保している。イーサリアム現物ETFは約1億300万ドル、ソラナ関連ETFも約720万ドルの流入だった。米BTC現物ETFの累計純流入額は約516億ドル、運用資産残高は約788億ドルに達する(The Crypto TimesFarside Investors)。週明けの資金フローが、7月の戻りが続くかどうかの試金石となる。

FOMC(28〜29日)、ウォーシュ新体制で2度目の会合

今週最大の材料は、7月28〜29日のFOMCだ。政策金利(FF金利の誘導目標)は3.50〜3.75%で4会合連続の据え置きが続いており、CMEのフェドウォッチによる今回の据え置き確率は約97%と、金利維持はほぼ既定路線とみられる。注目は声明文の文言だ。5月22日に就任したケビン・ウォーシュ議長は、従来のフォワードガイダンス(先行き指針)を大幅に簡素化しており、6月会合に続き今回も四半期経済見通し(SEP、いわゆるドットチャート)は公表されない。市場は声明と記者会見から、年後半の政策の方向を読み取ることになる(Kraken連邦準備制度理事会)。

日銀会合(30〜31日)、政策金利1.0%の据え置き公算

国内勢にとっては、30〜31日の日銀・金融政策決定会合も重要だ。日銀ウオッチャーを対象とした調査では回答者全員が今回の据え置きを予想し、政策金利は現状の1.0%程度に据え置かれる公算が大きい。追加利上げの時期は今年10月または12月になるとの見方が多い(日本経済新聞朝日新聞(Yahoo!ニュース))。日銀は6月会合で0.25%の追加利上げを実施したばかりで、その効果を見極める局面にある。ドル円は163円台後半と円安水準が続いており、日米の金融政策の方向性は、円建てで暗号資産を保有する国内投資家の実質的なリターンにも影響する。

米巨大テック決算とPCEが集中、リスク選好の分水嶺に

週の後半は、米巨大テック企業の決算が集中する。マイクロソフトとメタが29日、アップルとアマゾンが30日に発表を予定し、AI(人工知能)向けの巨額な設備投資が利益に結びついているかが最大の焦点だ(CNBCFortune)。あわせて30日には、FRBが重視する6月のPCE物価指数と、4〜6月期の実質GDP速報値が公表される。市場ではコアPCEが前年比約3.3%と高止まりするとの見方が多い(Newsquawk)。米株式市場のリスク選好の変化が、暗号資産にも波及しやすい一週間となる。

テーマ深掘り:「政策スーパーウィーク」——なぜ今週が重要か

暗号資産は2026年に入って以降、独自の材料よりもマクロ環境に大きく振らされる展開が続いている。今週はその典型で、(1) FOMC、(2) 日銀会合、(3) 米巨大テック決算とPCE・GDP——という三つの山が、いずれも金利観と投資家の「リスク選好」という同じ経路を通じてBTCに影響する。まさに「政策スーパーウィーク」と呼べる週だ。

第一の焦点はFOMCだ。ウォーシュ議長は就任以来、声明文を簡素化しフォワードガイダンスを絞る新しいコミュニケーション手法を進めており、市場が手掛かりとする情報は限られる。金利据え置き自体はほぼ確実だが、インフレや関税に対する文言がわずかに変化するだけで、金利の先高観が強まったり緩んだりしうる。安全資産である米国債が4.7%台の利回りを提供するなか、利回りを生まないBTCの相対的な魅力は金利観に敏感で、声明の一語一句が相場を動かしかねない。

第二に、後半のハイテク決算は「AI投資の採算」という市場全体のテーマに直結する。主要4社合計で2026年に約7,240億ドルとされる巨額の設備投資が利益へと結びつくのか、投資家の見方は揺れている。決算が失望を誘えば米株安がリスク資産全体に波及し、暗号資産にも売りが出やすい。逆に好感されれば、リスク選好の改善がBTCの戻りを後押しする可能性がある。

つまり今週のBTCは、自らのファンダメンタルズよりも、金利とハイテク株という二つの外部要因に方向を委ねる公算が大きい。ETFの資金フローがこれらの結果をどう織り込むかも含め、月末にかけて振れの大きい展開になりやすい。なお、これは特定の投資行動を推奨するものではなく、相場を動かす要因を整理したものである。

識者の見方:強気・弱気の綱引き

強気派は、24日の流出はあっても週間ではETFへの純流入が続き、累計流入が約516億ドルに達している点を重視する。市場心理も恐怖圏(27)から中立(50前後)へ持ち直しており、極端な悲観は和らいだ。FOMCが据え置きを確認し、ハイテク決算が無難に通過すれば、押し目買いが下値を支え、6万5,000ドル回復から6万8,000ドルへの戻りもうかがえるとの見方だ(CryptoSlate)。

一方、弱気派は、原油高・新関税・金利高という三つのマクロ逆風が重なり、米長期金利が4.7%台に高止まりしている点を警戒する。ETFの流入も週の後半は失速しており、6万2,500ドルを割り込めばテクニカルには6万ドルが視野に入る(CryptoSlate)。ウォーシュ議長がインフレ抑制姿勢を前面に出せば、金利先高観からリスク資産全体が圧迫されうるとの慎重論も根強い。強気・弱気のいずれに傾くかは、今週の政策イベントとその後の資金フロー次第だ。

今後の注目イベント・指標

最大の焦点は7月28〜29日のFOMC(政策金利の発表は米東部時間29日午後2時=日本時間30日午前3時、続いてウォーシュ議長の記者会見)。30〜31日には日銀の金融政策決定会合、決算では29日にマイクロソフトとメタ、30日にアップルとアマゾンが控える。30日には米6月のPCE物価指数と4〜6月期GDP速報値も公表される。このほか、ステーブルコイン規制(GENIUS法)の細則策定や市場構造法案「クラリティ法」を巡る米議会の動き、原油価格の推移も引き続き注視したい。

まとめ

7月27日朝の要点は、(1) BTCは6.4万ドル台で週末こう着、市場心理は恐怖から中立へ小幅改善、(2) 米現物ETFは7営業日ぶりに流出も週間ではプラスを確保、(3) 週明けはFOMC・日銀・米ハイテク決算が重なる「政策スーパーウィーク」——の3点だ。マクロ主導の地合いが続くなか、今週の金融政策と企業決算が当面の方向を決める公算が大きい。

*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*

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