【6月16日朝】BTC6.5万ドル堅持、ウォーシュ初FOMC開幕へ

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暗号資産市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を翌日に控えてこう着感を強めながらも、底堅さを保っている。ビットコイン(BTC)は6万5,000ドル台を維持し、イーサリアム(ETH)は前日の米国時間に1,800ドル台を回復した。背景には、米国とイランの和平合意(6月19日署名見込み)を受けたリスク選好の改善に加え、ストラテジー(旧マイクロストラテジー)やビットマインといった「暗号資産トレジャリー企業」による買い増しの動きがある。本稿(朝刊)では、前夜の米国市場の値動きと、本日16日に開幕するケビン・ウォーシュ新議長初のFOMCの注目点を整理する。

主要マーケット動向:BTCは6.5万ドル台を堅持、ETHは1,800ドル台を回復

ビットコインは、2026年6月15日21時(日本時間、米東部08時)時点で約6万5,762ドルで取引された(FXStreet)。週末から3営業日続けて水準を切り上げ、6月上旬に付けた約5万9,000ドルの安値からは約11%戻した格好だ。1ドル=約160円換算では、円ベースでおよそ1,050万円前後の水準となる(為替は概算)。米国とイランの和平進展に伴うリスク選好の回復が、相場を下支えしている。

イーサリアムは戻りが目立ち、6月16日4時40分(日本時間)時点で約1,810ドルと、1,800ドルの節目を回復した(FXStreet)。リップル(XRP)も3日続伸し、1.18〜1.20ドル近辺で推移している(FXStreet)。もっとも、市場心理を示す「Fear & Greed指数」は6月15日時点で20と、依然「Extreme Fear(極度の恐怖)」圏にとどまる。前日の18、1週間前の8からは改善したものの、慎重な地合いは続いている(FXStreet)。テクニカル面では、BTC・ETHともに主要な移動平均線を下回ったままで、現局面は「戻り」との見方が引き続き優勢だ。

重要ヘッドライン

① 本日16日、ウォーシュ新議長初のFOMC開幕——据え置き濃厚

米FOMCが本日16日から17日にかけて開かれる。5月22日に就任したケビン・ウォーシュ議長にとって初の政策決定会合であり、声明・経済見通し(SEP)・金利見通し(ドットプロット)・記者会見が17日午後(日本時間18日未明)に予定されている(FXStreet)。政策金利は3.50〜3.75%での据え置きが有力で、CMEのFedWatchでは据え置き確率が98%超とされる(CoinGapeFXStreet)。焦点は金利水準そのものより、声明から「緩和バイアス」が外れ中立スタンスへ転換するかどうかにある。

② ストラテジー、BTCを約1億ドル買い増し——保有84.6万BTCに

ストラテジー(旧マイクロストラテジー、ナスダック:MSTR)は、6月8〜14日に1,587BTCを約1億ドル(平均取得単価6万3,024ドル)で追加取得したと発表した。これにより同社の保有量は84万6,842BTCに達し、累計取得額は約640億ドルとなった(CoinGapeU.Today)。資金は同社株(クラスA普通株)の市場売却で調達したとされ、買い増しの持続性をどう評価するかは引き続き論点となる。

③ ビットマイン、ETHを大量取得——保有562万ETHに

ETHトレジャリー企業のビットマイン・イマージョン(BMNR)は、先週ETHを7万6,881枚買い増し、保有量を562万ETH(約103.5億ドル相当)へ拡大したと公表した。同社はETH流通量の約4.66%を保有し、「5%」の目標に近づいたとしている(FXStreet)。一方、米国の現物ETH・ETFは5週連続で資金が純流出(直近週は1,490万ドルの流出、SoSoValue集計)と、企業の買い増しとETFの資金フローで対照的な動きが続く(FXStreet)。

④ 国内:メタプラネット、Siiibo証券を21億円で買収——「メタプラネット証券」へ

国内BTC保有最大手のメタプラネット(東証3350)は6月12日、私募債オンライン証券のSiiibo証券を約21億円で買収し、完全子会社化すると発表した。商号は「メタプラネット証券」へ変更する方針で、株式譲渡の実行日は7月13日、子会社化手続きの完了は8月末を見込む(ITmedia NEWS日本経済新聞CoinPost)。同社は5月31日時点で4万177BTCを保有し、企業として世界第3位・国内首位とされる。中長期戦略「Project Nova」の一環で、ビットコイン連動型の金融商品の組成・販売まで担う体制を目指すという。

テーマ深堀り:ウォーシュ初FOMC、暗号資産が注視する3つの論点

本日開幕するFOMCは、2026年で最も注目される金融政策イベントといえる。新議長の下での初会合であると同時に、四半期に一度の経済見通し(SEP)更新会合でもあるためだ。論点は大きく3つに整理できる。

第一に、声明文のスタンスだ。FOMCは2025年12月以降、3.50〜3.75%での据え置きを続けてきた。5月CPIが前年比4.2%と約3年ぶりの高い伸びとなり、エネルギー価格も高止まりするなか、近い将来の利下げを正当化しにくい状況にある。米メディアの分析では、4月会合の議事要旨で多数の委員が「緩和バイアス」の文言削除を支持しており、今会合で中立スタンスへ転換するとの見方が出ている(FXStreet)。

第二に、ドットプロットとコミュニケーションだ。ウォーシュ議長はかねてドットプロットの有用性に疑問を呈してきた経緯があり、金利見通しの示し方に変化が生じるかが注目される。就任時には「改革志向のFRB」を掲げ、委員間で率直な議論を交わす「賑やかな会合」を志向するとも述べている(FXStreet)。なお、4月会合(パウエル前議長の下)では1992年以来最多の4人が反対票を投じており、FRB内の意見対立も意識される。

第三に、暗号資産への含意だ。据え置き、あるいは中立〜タカ派的なスタンスは、一般にリスク資産の流動性を抑制する方向に働く(FXStreet)。市場はすでに据え置きを織り込んでおり、相場の鍵は会見でのトーンと年内の道筋に移る。

識者の見方:強気・弱気の両論

強気派は、企業による買い増しの継続を支援材料とみる。ストラテジーやビットマインの取得は、価格調整局面でも機関の需要が底堅いことを示すとの解釈だ。ウォーシュ議長が過去にビットコインを「金(ゴールド)に代わる世代的な選択肢」と評するなど、前任者より暗号資産に肯定的とされる点を前向きに受け止める声もある(Crypto Times)。

一方の弱気派は、インフレ高止まりで利下げ観測が後退するなか、リスク資産には逆風が続くと指摘する。実際、現物ETH・ETFは5週連続の純流出が続き、BTC・ETHともテクニカル上は主要移動平均線を下回ったままだ。Fear & Greed指数も「極度の恐怖」圏にとどまっており、慎重な見方が根強い(FXStreet)。

今後の注目イベント・指標

最大の焦点は、日本時間18日未明に判明するFOMCの結果・SEP・ドットプロットと、ウォーシュ議長の初記者会見だ。あわせて、6月19日にスイスで予定される米イラン和平の正式署名(ホルムズ海峡の再開可否)、週内の米経済指標、現物ETF(BTC・ETH)の資金フローの動向にも注意したい。国内ではメタプラネットの証券事業を巡る続報や、暗号資産の金融商品取引法移管に伴う制度整備の進展も引き続き材料となる。

まとめ

前夜の米国市場でBTCは6.5万ドル台を堅持し、ETHは1,800ドル台を回復した。和平進展に伴うリスク選好と企業の買い増しが下支えする一方、ETFの資金流出やテクニカルの重さは残る。本日開幕のウォーシュ初FOMC(結果は18日未明JST)が、当面の方向感を左右する最大の節目となる。

*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*

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