【6月29日夕】BTC960万円台で上半期連敗へ、ETH財団が2割削減

【6月29日夕】BTC960万円台で上半期連敗へ、ETH財団が2割削減 Uncategorized

ビットコイン(BTC)は週明けも6万ドルの大台を割り込んだ水準で重く推移し、薄商いのなか四半期末・上半期末を翌日に控えて方向感を欠いている。日本時間29日夕方時点で1BTC=5万9,000ドル台と、週間ではおよそ7%安。米現物ビットコインETFからの資金流出が7週連続に達するなか、市場の関心は7月1日のEU・MiCA本格適用、週後半の米雇用統計、そして上半期の連敗を確定させる四半期末のリバランスに移っている。本稿(夕刊)では、アジア日中の値動き、イーサリアム(ETH)財団の大規模再編、国内のメタプラネットの含み損、そして縮小するDeFi市場という構造変化を整理する。

主要マーケット動向:BTCは6万ドル割れで膠着、上半期は連敗確定へ

ビットコインは週末から週明けにかけて6万ドルを下回る水準で膠着している。暗号資産取引所ZebPayのテクニカルリポート(2026年6月29日14時47分・日本時間=05時47分UTC更新)によると、BTCは日曜に一時5万9,940ドル前後まで下げ、執筆時点では5万9,500ドルで推移、週間では約7%安となった。直近安値は5万9,115ドルだった(ZebPay)。市場データでも29日のBTCは5万9,300ドル台(前日比約1.4%安)で推移しており、複数のソースが6万ドル割れの水準を確認している(Yahoo Finance)。1ドル=約161.8円で換算すると、およそ963万円にあたり、心理的節目の1,000万円は引き続き下回っている。

イーサリアムも弱含みで、29日時点で1,565ドル前後(前日比約0.5%安)で推移した(Yahoo Finance)。BTC・ETHともに4〜6月期(第2四半期)を下落で終える公算が大きく、1〜3月期に続く2四半期連続安、すなわち年初からの上半期連敗となる見通しだ。これはビットコインの通常の季節性に反する展開で、薄商いのなか四半期末のリバランス売りが上値を抑えている(CoinDesk)。ZebPayは、6万ドルを維持できれば自律反発の余地がある一方、割り込みが定着すれば5万2,000ドルを試す可能性があると指摘している(ZebPay)。

重要ヘッドライン

米ビットコインETF、流出7週連続――直近週は約18億ドル

朝刊では日次の流出再加速を取り上げたが、週次でみると圧力はさらに鮮明だ。6月22〜26日の週、米現物ビットコインETFからの純流出は約17億9,000万ドルに達し、ローンチ(2024年1月)以来2番目に大きい週間流出となった。このうちブラックロックのIBIT(iシェアーズ・ビットコイン・トラスト)が約73%を占めた(KuCoinCointribune)。これで純流出は7週連続となり、6月に入って一度もプラスの週がない異例の地合いが続く。最大手の資金が流出を主導している点は、機関投資家の様子見姿勢の強さを物語る。

イーサリアム財団が人員2割・予算4割を削減、5クラスター制へ再編

ETHの構造的な弱さを象徴する動きが出た。イーサリアム財団(EF)は6月23日、全体の約20%にあたる54人(約270人中)の人員削減を発表し、2026年の運営予算も約40%圧縮すると明らかにした。残る組織はプロトコル開発を中心とする5つのクラスター制に再編される(CoinDeskUnchained)。創設者のヴィタリック・ブテリン氏はX(旧ツイッター)で、年間運営費を財務資産の約15%から、2030年以降に5%へ引き下げる方針を示した。共同事務局長の相次ぐ退任など、半年で約9人の幹部が離脱したとされ、組織の刷新と引き締めが同時に進む(CryptoSlate)。

国内:メタプラネット、含み損を計上もBTC戦略は継続

国内のビットコイン関連銘柄では、メタプラネット(3350)の動向が注目される。同社は世界有数のビットコイン保有企業で、5月時点の累計保有は約4万BTCとされる(SBI Bit)。だが相場下落で含み損が膨らみ、CoinPostは同社が1,000億円超のビットコイン評価損を計上したと報じた。一方で同社は、BTCインカム(貸出等)事業が四半期で約29億円超の収益を上げており、トレジャリー戦略は順調だと説明している(CoinPost)。株価は6月下旬に220円台まで水準を切り下げており(Yahoo!ファイナンス日本経済新聞)、ビットコイン価格と株価の連動が一段と強まっている。

DeFi市場が縮小、ステーブルコインも純流出

オンチェーンの体力低下も鮮明だ。DeFi(分散型金融)のTVL(預かり資産総額)は2026年に入って約37%減の717億7,000万ドルまで縮小した。イーサリアム上のTVLは直近30日で約12%減の370億ドル前後となり、チェーン別シェアは53%程度に低下している(CoinLawBlockchain Magazine)。ステーブルコインの循環供給は依然3,140億ドルを超えるものの、イーサリアム上のUSDT供給は30日で約3.3%減と、価格とは独立した資金の引き揚げが続いている。リスク回避局面で、利回りを求める資金までもが薄くなりつつある。

テーマ深堀り:イーサリアムの「自助努力」と構造的逆風

夕刊で最も注目したいのは、イーサリアムが直面する構造的な逆風と、それに対する財団の「自助努力」だ。ETHは年初来で約44%下落しており、BTC(年初来でおよそ2割安)を大きく下回るパフォーマンスに沈む(CryptoSlate)。皮肉なのは、ネットワークの利用そのものは高水準を保っている点だ。それでも価格が振るわないのは、(1)L2(レイヤー2)やSolanaなど競合チェーンへのDeFiシェア流出、(2)ステーブルコイン供給の縮小に表れる流動性の細り、(3)AI関連株へのリスクマネー流出という、暗号資産全体に共通する逆風が重なっているためだ。

今回の財団による人員2割・予算4割削減は、こうした逆境下で「持続可能な運営体制」へ舵を切る動きと位置づけられる。運営費を財務資産の5%水準まで圧縮する方針は、保有ETHの取り崩しを抑え、長期の開発を続けるための財務規律の表れとも読める。短期的には弱気材料と受け止められやすいが、過度な支出を見直して開発の中核(L1スケーリングなど)に資源を集中させる狙いがある。組織のスリム化が将来の競争力につながるか、それとも開発力の低下を招くのか――上半期末の今、イーサリアムは正念場を迎えている。

識者の見方:「循環的な調整」か「構造的な後退」か

強気派は、今回の下落をあくまで循環的な調整とみる。BTCについてはJPモルガンが17万ドル、スタンダードチャータードが15万ドルといった強気目標を示しており、ETHでもトム・リー氏が中長期での大幅高を予想する(Investing.com)。ETF流出はあくまで一時的な資金循環であり、第3四半期にフローが安定すれば需給が改善するとの立場だ。

一方の慎重派は、AI相場への資金シフトとDeFiシェアの侵食を「構造的な後退」とみる。アナリストのベンジャミン・コーウェン氏はイーサリアムの最高値更新に懐疑的で、ビットコインの地合いと全体の流動性が改善しない限り反発は限定的だと指摘する。今回のように、価格・ETFフロー・オンチェーン指標がそろって弱含むなかでは、安易な底打ち判断は禁物との声も根強い。

今後の注目イベント・指標

週明けは経済指標が集中する。6月30日(火)は四半期末で、米コンファレンスボードの消費者信頼感指数が発表される。7月1日(水)はEUのMiCA本格適用日にあたり、同日に米ISM製造業景況感指数も公表される。7月2日(木)には、独立記念日(4日)の休場を控えて1日前倒しで6月の米雇用統計が発表される見通しで、市場予想は非農業部門で約17万2,000人増だ(KiplingerKraken)。雇用とインフレの強弱は、7月28〜29日のFOMC(米連邦公開市場委員会)に向けた利下げ観測を左右し、暗号資産の上値を占う鍵となる。

まとめ

上半期最終盤の暗号資産市場は、BTCが6万ドル割れで膠着し、上半期連敗が濃厚となった。米ETF流出は7週連続、イーサリアム財団は2割の人員削減に踏み切り、DeFiの体力も低下している。国内ではメタプラネットの含み損が膨らむ一方、BTCインカム事業は継続。週後半の米雇用統計とMiCA適用、四半期末のリバランスが当面の焦点だ。

*本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。*

コメント

タイトルとURLをコピーしました