【8月4日朝】BTC6.4万ドル接近、米ISM4年ぶり高水準で株高

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前夜の米国市場は、予想を上回る製造業指標を手がかりにリスクオンに傾いた。7月のISM製造業景況指数が約4年ぶりの高水準となり、米主要株価指数がそろって上昇。ビットコイン(BTC)も連れ高となり、日本時間8月4日早朝には6万4,000ドルの節目に迫った。今週は本日のJOLTS(求人件数)を皮切りに、週末の米雇用統計まで指標ラッシュが続く。8月4日朝の市場を整理する。

主要マーケット動向:BTCは6.4万ドルに接近、米ISM好調が支え

BTCは日本時間8月4日早朝時点で6万3,800ドル前後(24時間で約0.8%高)で推移し、前日夕方に一時6万4,300ドルまで値を戻す場面もあった。円換算では1BTCあたり約1,000万円の水準にある(1ドル=約156円換算、CoinDeskYahoo! Finance)。週明けの薄商いのなかで6万5,000ドル手前からいったん押し戻されていたが、米株高を背景に下値を切り上げた。

イーサリアム(ETH)は1,840ドル前後(約29万円)、リップル(XRP)は1.07ドル前後、ソラナ(SOL)は73ドル前後と、主要アルトはおおむね横ばい圏でのもみ合いが続いている(Forbes AdvisorU.Today)。BTCが節目を試す一方、資金は依然として主力銘柄に集中しており、アルトコインの上値は重い展開だ。

前夜の米株市場では、7月のISM製造業景況指数が55.6と、市場予想(54.0前後)と6月の53.3を上回り、2022年5月以来約4年ぶりの高水準を記録した(ISM/PR Newswire)。これを好感し、S&P500種株価指数は前日比1.24%高の7,582.50、ダウ工業株30種平均は1.06%高の5万3,043.92、ナスダック総合指数は1.88%高の2万5,851.08で取引を終えた(Benzinga)。大型ハイテク株が上昇を主導し、暗号資産にもリスク選好の追い風が及んだ格好だ。

重要ヘッドライン

米ISM製造業指数が約4年ぶり高水準、景気の底堅さ示す

7月のISM製造業景況指数(55.6)は、内訳でも新規輸出受注が53.0、生産が58.5、雇用が52.8へと改善し、雇用指数は33カ月ぶりに拡大圏へ戻った(ISM/PR NewswireBenzinga)。景気後退への警戒がやや後退したことで株式・暗号資産ともに買いが優勢となったが、指標の強さは利下げ期待の後退にもつながりうるだけに、金利動向とのバランスが今後の焦点となる。

本日はJOLTS、週末に米雇用統計 ― 「指標ウィーク」本番

米労働統計局は日本時間8月4日夜(米東部時間午前10時)に6月のJOLTS(求人件数、前回759.4万件)を公表する。以降もADP雇用統計、木曜の新規失業保険申請件数、そして金曜の米雇用統計(非農業部門雇用者数)まで重要指標が続く(CoinDesk)。市場では、雇用が緩やかに増える「過度に強くも弱くもない」結果が、利上げ観測を刺激せずにリスク資産を下支えする理想形との見方が出ている。

暗号資産関連企業の決算が集中、マイナー各社に注目

今週はステーブルコイン発行のサークル(Circle)、ギャラクシー・デジタル(Galaxy)、ブロック(Block)に加え、アメリカン・ビットコイン、Hut 8、ライオット・プラットフォームズ、マラソン・デジタル(MARA)、クリーンスパークといったマイニング企業の決算が相次ぐ(CoinDeskCRYPTO TIMES)。流動性がやや細るなかで各社が収益をどう確保しているかが、業界全体の体力を測る手がかりとなる。

米ビットコイン現物ETF、7月末は流出優勢も累計は約514億ドル

ビットコイン現物ETFの資金フローは、7月30日に約2億3,300万ドルの流入を記録した一方、7月31日は約2億6,500万ドルの流出と、月末にかけて振れの大きい展開が続いた。制度開始以来の累計純流入額は約514億ドルと高水準を維持している(Farside Investors)。イーサリアム現物ETFは小幅ながら純流入が続いており、直近では約3,800万ドルの流入をブラックロックのETHAが主導した(KuCoin)。機関投資家の資金は、方向感を欠きつつも底堅さを保っている。

コールドカード被害の続報、送金急増を観測

前日夕に報じたハードウェアウォレット関連の不正流出(コールドカードの不具合に起因)を受け、被害発覚後にビットコインの送金が急増したとオンチェーン分析のクリプトクアントが指摘した(CoinPost)。利用者が資産の退避を急いだ動きとみられ、自己保管の設定・更新手順を改めて確認する重要性が浮き彫りになっている。

テーマ深掘り:中国主導の「BaaS国際標準」始動 ― 日本も策定に参画

前夜の制度関連で見逃せないのが、ブロックチェーンの国際標準づくりの動きだ。国際標準化機構(ISO)は8月3日、中国が主導する「BaaS(Blockchain as a Service=クラウド型ブロックチェーン基盤)」の標準化プロジェクトを承認した。策定プロセスには、ドイツ、英国、アイルランド、ポルトガル、ウガンダとともに日本も参加する見通しだ(COINOTAG)。

BaaSは、企業が自前でノードを構築せずにクラウド経由でブロックチェーン機能を利用できる仕組みで、サプライチェーン金融や商品トレーサビリティ、電子的な証拠保全などで広く使われ始めている。関連プロジェクトは世界で10万件を超えるとされ、共通ルールの整備は相互運用性やコスト低減に直結する。

この動きが日本の投資家・事業者にとって持つ意味は二つある。第一に、国際標準の策定に日本が当事者として関与することで、国内企業のブロックチェーン活用が海外システムと接続しやすくなり、Web3やトークン化(RWA=実物資産のトークン化)の実装が進みやすくなる点だ。第二に、標準化の主導権を中国が握る構図には地政学的な論点も残る。技術仕様が特定国の枠組みに寄りすぎないよう、日本を含む参加国がどこまで意見を反映できるかが問われる。暗号資産の価格材料としては短期的な影響は限定的だが、産業基盤としてのブロックチェーンの「制度化」が着実に進んでいることを示す出来事といえる。なお、7月に東京で開かれたWebX 2026には約1万5,000人が参加したと伝えられており、日本が制度・産業の両面で存在感を高めている流れとも重なる(TechTimes)。

識者の見方:リスクオンの追い風と、金利をめぐる綱引き

強気派は、①前夜のISM指標が示した米景気の底堅さ、②米株の大型ハイテク株を中心とした上昇基調、③イーサリアム現物ETFへの資金流入が続いていることを支えとみる。景気後退懸念の後退が、押し目買いの根拠になるとの立場だ。

一方、慎重派は、強い経済指標がかえって米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測を後退させかねない点を警戒する。FRBは先週の会合で政策金利を3.50〜3.75%に据え置いたが、採決は9対3で3人が利上げを主張しており、金融政策の綱引きは続いている(Kraken Blog)。週末の雇用統計が強すぎれば金利上昇観測から上値が抑えられる可能性もあり、当面は指標次第の神経質な展開が続きそうだ。

今後の注目イベント・指標

本日(8月4日)夜の米JOLTS求人件数、水曜のADP雇用統計、木曜の新規失業保険申請件数、金曜の米雇用統計が最大の焦点となる。並行して、サークルやギャラクシー、主要マイニング企業の決算、米議会の暗号資産包括法案(CLARITY法案)の夏季休会前の審議動向にも注意したい(CoinDesk)。

まとめ

前夜は約4年ぶり高水準の米ISM製造業指数を手がかりに株高・リスクオンとなり、BTCは6万4,000ドルの節目に接近した。ただし強い指標は利下げ観測の後退と表裏一体で、週末の雇用統計まで方向感は定まりにくい。制度面では中国主導のBaaS国際標準に日本が参画するなど、産業基盤としての整備も着実に進む。指標と決算を冷静に見極めたい一日だ。

本記事は情報提供を目的としており、投資勧誘や特定銘柄の推奨を行うものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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